食のプロおすすめ パンを楽しむ 美食の足し算

vol.04 ナッツの達人に聞く、パンとピーナッツバターのマリアージュ

紹介してくれた人

バルクフーズ 店長
伊藤 弘吉さん


祖父の代からスーパーマーケットを経営。2代目のお父様が海外のスーパーには当たり前のようにある量り売りの「バルクコーナー」をヒントに、日本では初業態となる、食材量り売りの店「バルクフーズ」を2014年にオープン。伊藤さんは、バリスタ、バーテンダーとして飲食店で働いた後、同店に。コーヒー豆やウイスキーと同様に、食材にも一つひとつにストーリーがあり、素材を知り尽くして、お客様によいものだけを提案していくことをショップのコンセプトにしています。

おすすめの組み合わせ

ピーナッツそのもののおいしさをシンプルなトーストにのせて
ピーナッツバター+食パン

パンにピーナッツバターを塗っただけのサンドイッチは、子どもが学校に持っていくランチとしてアメリカでは定番中の定番。日本でいえば、シンプルな「塩むすび」的な存在です。市販のピーナッツバターは、塩や砂糖、オイルなどを加えてあるものがほとんどですが、当店のピーナッツバターの原料は、ナッツグラインダーの中にぎっしり入ったピーナッツのみ! 塩・油脂無添加のローストピーナッツを必要な分だけ、その場で挽きたてのピーナッツバターにしてお持ち帰りいただけます。

素材そのもののおいしさ100%のピーナッツバターは、どんなパンにも合いますが、まずはシンプルにトーストした食パンにたっぷり塗ってみてください。ナッツの油分がトーストの熱で温められ、香りが立ちます。ほどよく残った粒々をパンと一緒によく噛むと、小麦のやさしい甘みと香りにピーナッツの芳ばしさが弾け、クリーミーなコクもお楽しみいただけます。

「食パン+ピーナッツバター」はアレンジも多彩に広がります。もう少し甘さがほしいな、というときは、ピーナッツバターにシロップや蜂蜜を混ぜたり、お好みのジャムを合わせたり、イチゴやりんご、キウイなどフレッシュフルーツを添えるのもおすすめです。アメリカで人気の「エルビス・サンド」は、ピーナッツバターを塗ったパンに、ソテーしたベーコン、バナナ、蜂蜜をはさんで焼いた、甘じょっぱさがクセになるホットサンドです。
ちなみにピーナッツの油脂は、体にいいとされる不飽和脂肪酸のオレイン酸を多く含みます。また、アミノ酸の一種でうまみ成分であるグルタミン酸も豊富で自然なうまみと甘みがあり、ピーナッツバターを練りゴマのような感覚で料理にも幅広く使っていただけます。

私のお店のおすすめ

挽きたてピスタチオチョコバター。容器の持ち込みもOKです。
「ピスタチオチョコバター」
生のピスタチオをホワイトチョコレート、マカダミアナッツと一緒にグラインド。さわやかなピスタチオ・グリーンのナッツバターは、パンに塗る以外にもパンケーキやアイスクリームなどにトッピングしてもおいしい。

当店はセルフサービススタイルで必要なものを必要な量だけお買い上げいただける、食材の「量り売り」の店です。ナッツやドライフルーツのほか、スパイスや調味料、穀類、シリアル、チョコレートなど、250種以上を揃えています。ナッツは生、またはローストで、塩、オイル不使用のものがメインです。ドライフルーツはもちろん無漂白。ベリー系以外は砂糖も使わず、生の果物を干しただけの状態で提供しています。

同じ「アーモンド」でも、産地や品種の違い、製造工程の違いで味わいはまったく違ってきます。生のアーモンドとローストアーモンドの違い、ドライパインなら水分を残したソフトドライと、しっかり干したものなど、食べ比べてみるのも楽しいですよ。すべての商品はスタッフが実際に食べてみて、おいしくて品質のよいものだけを厳選し、売り場での温度・湿度など品質管理を徹底しています。

ナッツグラインダー4台を備えているのも当店の特長です。定番のピーナッツ、アーモンド、マカダミアのバターのほか、おすすめは期間限定のナッツとチョコレートのバターです。今、販売しているのは「ピスタチオチョコバター」。とくにグレードの高いピスタチオが入荷できたので、生のままで使っています。ローストしたものに比べて生のナッツは甘みが強く、ほんのわずかに酸味もあり、やさしい味わいはホワイトチョコレートによく合います。一方、ローストしたナッツの芳ばしさと相性がいいのはビターチョコレートです。順次、いろいろな組み合わせが登場しますので、パンと一緒にぜひ味わってみてください。

店舗情報

店名
Bulk Foods(バルクフーズ)センター南店
住所
横浜市都筑区茅ヶ崎中央21-12 森村ビル101
TEL
045-532-8215
営業時間
10:00 ~19:00
定休日
不定休
URL
https://www.bulkfoods-market.com

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