パンのテーブル

パンと一緒に楽しむおいしい逸品

  • ブランジェ浅野屋 自由が丘店
  • ブーランジュリーラ・セゾン 本店
  • ルクール ベーカリー&カフェ
  • アトリエ・ド・マヌビッシュ

ブランジェ浅野屋 自由が丘店

1933年創業の老舗ベーカリー。自由が丘店は2006年にオープンし、浅野屋の東京の店舗としては初の試みであるイートインスペースを備えています。品揃えにおいても洋菓子店やベーカリーの多い自由が丘という立地を意識して、バラエティ豊かな商品を提供されています。

ブランジェ浅野屋 自由が丘店
住所:東京都目黒区自由が丘2-13-1 Trainchi D棟
電話:03-5731-6950
営業時間:午前8時30分~午後9時
定休日:なし
ブランジェ浅野屋 自由が丘店

ハード系のパンのおいしさを知ってほしい

左上から時計回りに、ガーリックバター(450円税抜)、メープルバター(350円税抜)、バタークリーム(330円税抜)、レバーペースト(680円税抜)、アンチョビバター(550円税抜)

1933年に千代田区麹町に「浅野商店」としてその歴史をスタートさせた浅野屋。1986年には全国で初めてスペイン製の石窯を導入したベーカリーとしても有名です。現在石窯が設置されているのは軽井沢店のみですが、各店で浅野屋の伝統的な製法を守り、本場ヨーロピアンスタイルのパンを提供しています。

自由が丘店は2014年10月でオープンから8周年を迎えます。こちらのお店では、パンにつけて食べる自家製ディップの品揃えが豊富。ガーリックバター(450円税抜)やメープルバター(350円税抜)、バタークリーム(330円税抜)、アンチョビバター(550円税抜)。そして、クリスマスシーズンに提供して人気となり、販売を継続しているレバーペースト(680円税抜)の5種類があります。

店長・佐藤さん

販売を始めたきっかけについてお伺いすると「石窯で作ったハード系のパンは軽井沢の人気商品です。しかし東京では、ハード系のパンはなかなか売れ行きが良くなりませんでした。そこでパンにつけるディップ商品を充実させることで、ハード系のパンのおいしさを伝えていきたいと思っています」(広報・沼山さん)

様々なディップの楽しみ方を提案

ディップと合わせて食べたいパン

イチ押しの商品はレバーペースト。「こちらは信州ブランドである地鶏・信州黄金シャモを使用しています。やはり浅野屋というと「軽井沢」というイメージがあるので、信州産の素材を取り入れています。レバーペーストと聞くとやはり臭みがあるのかしら?と思うお客様もいらっしゃるのですが、この商品は本当に食べやすいです。ライ麦の香りの強い「ベルリーナラントブロート」などとの相性が抜群なので、ぜひ試していただきたいですね」(広報・沼山さん)またそれぞれのディップについて、おすすめの食べ方を聞いてみたところ、「メープルバターはフランスパンやミルクドッグ、バタークリームは、甘みの強い食パン・スペシャルブレットとの相性のいい商品です。アンチョビバターはライ麦のパンとの相性がいいですね。」(店長・佐藤さん)
「また昔から人気のガーリックバターは、ガーリックの香りをしっかりと楽しんで頂ける商品です。ハード系のパンとはもちろん、あさりの白ワイン蒸しなど、お料理に合わせていただくのもおすすめです」(店長・佐藤さん)

自由が丘店ではイートインスペースを利用して、お客様にディップの試食も提供しているそうです。「まだディップのおいしさをご存知でないお客様に少しでも、こんな楽しみ方がありますよ!というご提案が出来ればと思っております」(広報・沼山さん)

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ブーランジェリーラ・セゾン 本店

参宮橋に本店を構えるベーカリー。地域の人から愛される街のパン屋です。他にも、初台、日本橋に支店を出店。「粉」本来の味を十分に活かす配合や製法で作られる直焼きのハード系のパンが人気です。

ブーランジェリーラ・セゾン 本店
住所:東京都渋谷区代々木4-6-4 エクセレント代々木1F
電話:03-3320-3363
営業時間:午前6時30分~午後8時30分、日祝午前6時30分~午後7時30分
定休日:月曜
ブーランジェリーラ・セゾン 本店

ヨーロッパの食文化を伝えたい

店長 西條さん

同店は小田急線参宮橋駅にあります。お店の前には石畳の階段があり、この場所だけがフランスにトリップしたかのような佇まい。客層は平日と休日でガラリと変わるそうです。
「平日は地域の住民の方やこの近辺で働いている方が多いですね。
休日にはオリンピックセンターや代々木公園の利用者の方に多くご来店いただいています」と語る店長の西條さん。





左:「メープルバター」(378円税込)、中央:「アンチョビバター」(594円税込)、右:「ガーリックバター」(486円税込)

同店では「メープルバター」(378円税込)、「ガーリックバター」(486円税込)、「アンチョビバター」(594円税込)の3種類のディップを販売しています。
ディップの提供をはじめたきっかけを伺うと「ディップはヨーロッパではよく食べられているので、そういった食文化を紹介したいという思いを込めて提供をはじめました。試作の段階ではいろいろなバターを作りました。そのなかでも美味しくて人気の高かったこの3種類が定番として残っています」(西條さん)

ディップで広がるパンの美味しさ

店内

それぞれの特徴は「全て当店のオリジナルで、メープルバターは甘くてコクがあります。ガーリックバターとアンチョビバターはパンに塗ってオードブルとして召し上がっていただけると嬉しいですね」(西條さん)

一番人気のメープルバターのおすすめの食べ方をお伺いすると「甘栗パンやヴィエノワなどのパンと合わせて食べていただきたいですね。ブリオッシュの生地にメープルバターをサンドした「メープル」(216円税込)という商品もあります。ぜひこちらもお試しいただきたいです」(西條さん)甘栗パンは、風味のよいミルクの香りと香ばしい甘栗のハーモニーを楽しめる一品。またヴィエノワは、牛乳をたっぷり使用し、外は香ばしくしっとりとした食事パンです。

そのまま食べてももちろん美味しいパンも、ディップを付けることでまた違った美味しさに出会うことができ、組み合わせ次第で楽しみ方がさらに広がります。

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ルクール ベーカリー&カフェ

この場所でイタリアンレストランを経営されていたご主人・茂木さんが2011年にベーカリー&カフェをオープン。
レストランでも提供していたテリーヌやパテ、マリネなどをパンと合わせて販売しています。

ルクール ベーカリー&カフェ
住所:東京都墨田区亀沢2-15-8
電話:03-3623-0303
営業時間:午前9時~午後10時
定休日:月曜
ルクール ベーカリー&カフェ

ディナータイムを素敵に彩る一品を

店主 内山智子さん 店内のショーケース

同店は両国駅のほど近くに佇むベーカリー&カフェ。ご主人・茂木さんが季節に合わせた素材を選び、作り上げるテリーヌやパテ、マリネなどが10種類ほど揃います。
「夕食に、ワインやパンに合わせて食べて頂くことを考えて作っています」と茂木さん。定番は「鳥レバーパテ」(2クネル289円税込)と「オリーブとドライトマトのマリネ」(100g320円税込)の2品。この2品に加えて「3種チーズのパテ」(540円税込)や「魚のリエット」(480円税込)、季節ごとの旬を取り入れたメニューなどが並びます。「野菜を使ったメニューは必ず2、3種類用意するようにしています。「野菜テリーヌ」がある時は「きのこのマリネ」にしたり、テリーヌに野菜を使用したものがない時は、野菜のマリネを提供したり、バランスを考えた品揃えを心がけています」(茂木さん)
週末にはパーティ用にたくさん購入していくお客様もいらっしゃるそうです。

旬の味を気軽に!という想いから

人気のテリーヌ、マリネ。それに合うパン

一番人気のあるメニューは「鳥レバーパテ」。「クリームチーズの代わりにベーグルに挟んで食べて頂くのが一番おすすめです。またバゲットと生地は同じですが、バゲットよりも外側が軟らかく中はもちもちとした食感の「チャバタ」との相性もいいですね」(茂木さん)と鳥レバーパテのおすすめの食べ方も教えてくださいました。

「春には子羊のメニューなどの提供を考えています。レストランで子羊を食べようとするとどうしても高くなりますよね。少しでもリーズナブルに子羊を味わって頂くため、野菜と合わせて子羊入りのスープを提供しよう思っています。また暖かくなってくると、テリーヌはゼリー寄せがよく売れるのでそういった商品も増やしていきたいですね」(茂木さん)レストランを経営していたご主人ならではの食へのこだわりを感じる品揃えは、いつ訪れても新鮮な「おいしさ」の発見をさせてくれます。

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アトリエ・ド・マヌビッシュ

「自然な笑顔が溢れる家庭の食卓」をコンセプトに素材本来の持っている甘み、旨みを活かした商品を提供するベーカリー。
前身はフレンチレストランであった同店は、素朴ながらも洗練された品々が揃います。

アトリエ・ド・マヌビッシュ
住所:東京都文京区西片1-2-2
電話:03-5804-4242
営業時間:午前10時~午後8時30分
定休日:月曜・火曜
アトリエ・ド・マヌビッシュ

食事とともに楽しめるパンを提供

スタッフ 府川真希さん

白山通り西片交差点を菊坂下方面に向かって3分ほど進むと「アトリエ・ド・マヌビッシュ」に到着です。同店では自家製のジャムを提供。ジャム作りを担当している府川さんにお話しを伺いました。
「定番で提供しているのは「フランボワーズジャム」(S294円 M494円 L683円(すべて税込))です。食事と一緒に楽しむパンを提供するというのがお店のコンセプト。パンと合わせて楽しめるものを揃えていこうという想いからジャムの販売をはじめました」と語ってくださいました。「また当店のイチ押しが食パンでもあるので、食パンと一緒にお召し上がりいただけると嬉しいですね。甘みの強い食パンなので、香りが強いフランボワーズジャムとの相性は抜群です」(府川さん)

「フランボワーズジャム」(S294円 M494円 L683円(すべて税込))

フランボワーズジャムは、素材の味を活かしている点が人気。どのような工夫をしているのかを伺うと「1時間ほど鍋で煮詰めていき、酸味を和らげるためにバニラを入れ、香りのトゲをなくすようにミントを一緒に入れて炊き上げて完成させています」(府川さん)

幅広いラインナップが魅力

ツナディップ

お店のコンセプトの通り、店内にはパンと合わせて食べたい品が他にもたくさん揃います。口当たりの良いハチミツや生ベーコンにロースハムなど幅広いラインナップも魅力です。おすすめは「ツナディップ」。
「このお店の前身であるフレンチレストランのシェフが考案したディップで、お客様にも人気があります」(府川さん)チーズとツナ、クリーム、バターをスパイスと一緒に炊き上げ、オリーブオイルをかけて完成。食べる前によく混ぜるとおいしく頂けるそうです。




店内

「フランスパンなどのプレーンなパンに付けて食べて頂くのはもちろん、温野菜に付けて頂くのもおすすめですね。お店で提供しているツナサンドに使用しているのもこのツナディップです。こちらもぜひお試し頂きたいです。ご家庭でサンドウィッチを作るときにも活用できると思います」とおすすめの食べ方を教えて頂きました。

今後挑戦したいことをお伺いすると「四季のある日本にあるお店なので、季節ごとの商品を提供していけたらいいなと思っています」と語ってくださいました。

今回取材したベーカリーで提供されている「パンの仲間たち」は、バターや、パテ、ジャムにディップと、その種類は違うものの、全てパンのおいしさを引き立てるこだわりの逸品ばかりでした。
「このディップがおいしいから、このお店のパンと合わせて食べたい!」「このパテには、やっぱりこのベーグルが一番合う」など、その脇役たちが作り出す相乗効果は絶大なものでしょう。パンを1つの食事として捉え、それをより充実させようという、各ベーカリーの探究心とこだわりをみることができました。

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