ソトパン パンがおいしい店へでかけよう!

vol.08 パリのどこにでもあるカフェのように
Année(アネ)(京都府 京都市中央区)

店内でつくられた焼きたてパンを気軽にイートインできるベーカリーショップ&カフェ。雑誌から文庫本、絵本まで多彩に置かれているので、ブックカフェとしても利用でき、一人でも子ども連れでも入りやすいのも魅力です。そして、夜はワインを片手にタルティーヌをといった、お酒も楽しめる場所にもなります。夜遅くまで開いているので、お腹を満たす1軒目として、仕事帰りに焼きたてのパンを買いに、といった使い方ができて便利。本やポスター、猫の手描きのイラストなど、どこか雑多な雰囲気が居心地よく、ついつい長居したくなるカフェです。

だからリピートしたくなる!

フランスで味わった舌の感覚を大切に

オフィス街という顔と、複合施設や博物館のほか個性的なカフェやショップも多く出店している烏丸御池エリア。「Année(アネ)」は、そんな地下鉄烏丸御池駅から徒歩5分ほどにあります。近所にある手づくりパンがいただける「CAFE KOCSI(カフェ コチ)」の姉妹店で、2014年7月にオープンしました。

オーナーでパン職人でもある坪倉さんいわく、「カフェがとにかく好き。カフェ コチよりもっとパンの種類を置けるところがあればと探して、出会ったのがここでした」とのこと。そのため、アネはパンの種類が豊富で、購入はもちろん、充実したドリンクメニューとともに焼きたてパンをイートインできます。

また、ランチセットでは、食事にあうパンが3種類ほど好きなだけいただけるのもうれしいところ。そしてディナータイムには、手づくりの温もりを感じるメニューもスタンバイ。スープやキッシュといったフランスの家庭料理、三日間かけて手づくりされたソーセージなど、カフェメニューとは思えない上質な味わいに出会えます。それでいてワインは手ごろな価格帯なので、普段使いしやすい飲み屋にもなるカフェです。とはいえ、坪倉さんによれば「アネはパンが主役。だからデザート的にいただける甘いパンや焼き菓子だったり、ワインにあうタルティーヌのような惣菜パンだったり、ドリンクと相性のいいパンを揃えています」とのこと。

「イメージしたのは、パリにあるようなカフェ。子どもから年配の方まで、いろんなタイプの方がぶらりと立ち寄って、お茶したり、食べたり、飲んだり。日常の延長線上にあるようなカフェにしたい」と坪倉さん。フランスのフレンチレストラン兼ブーランジェリーで1年ほど修業経験のある坪倉さんは、「修業より、フランスに住んでみたい気持ちが強かった。暮らしの中でフランスの食文化にふれられたことが、一番自分の引き出しを増やしてくれました」と、今でもフランスにいたときの舌の感覚を大事にされているそうです。

パンづくりでは自分なりに工夫はするものの、ベーシックな製法からはズレないように丁寧につくることを心がけ、観光で訪れたフランス人からも好評なのだとか。味わいだけでなく、坪倉さんと日常会話で盛り上がりながらパンを買っていかれるお客様の姿などは、フランスのブーランジェリーの様子とも重なります。そんなアットホームな雰囲気が、居心地のよさを生み出しているのかもしれません。

おすすめのメニュー

  • 季節のフルーツサンド
    350円(税込)

    旬の果物を2種類ゴロリとはさんだフルーツサンド。写真はキウイとメロン。生クリームとクリームチーズを混ぜ合わせたクリームを使っているので、まるでチーズケーキのようなリッチな味わい。生クリームをたっぷり練り込んだ自家製食パンのコクのある甘みを楽しめ、ケーキより軽いテイストなのも魅力。

  • ボストック
    230円(税込)

    ブリオッシュをベースにした生地に、アマレットリキュールでつくったシロップをたっぷりかけて焼いた大人向けのパン。焼くことでアルコール分が適度に抜け、バターが薫るスイートなパンの味をアマレットの風味が追いかけてくるような、奥行きのある味わいを楽しめる。ワインにも合うデザートパン。

  • クロワッサン
    190円(税込)

    オーナーの坪倉さんがフランスで食べて、もっとも衝撃を受けたのがクロワッサン。その美味しさを日本でも再現できないかと試行錯誤を重ね、完成させたもの。贅沢にも発酵バターをふんだんに使い、少しだけ生地に卵黄を練り込むことでコクを出している。坪倉さんが一番こだわったという同店の看板パンだ。


店舗情報

店名
Année(アネ)
住所
京都市中京区室町小路西入突抜町139 プリモフイオーレ室町101
TEL
075-222-0517
営業時間
11:00~22:00(土曜日は10:00~)
定休日
毎週木曜・日曜、第3水曜

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