ソトパン パンがおいしい店へでかけよう!

vol.18 北欧風カフェの熱々パングラタンで心もおなかもほっこり つむぐカフェ(東京都 文京区)

昔ながらの東京の下町らしい風情を残し、散策や観光の人気スポットにもなっている谷中・根津・千駄木の谷根千エリア。大通りから1本路地を入った谷根千らしい街の景色に、しっくりなじんでいるのが「つむぐカフェ」です。脱サラした谷貝英之さんと、料理人の茜さんご夫妻が営む、パングラタンが評判のカフェ。お店の前には、昔話に出てくるような糸車が置いてあり、素敵なカフェ時間へといざなってくれます。

だからリピートしたくなる!

誰もがくつろげるホスピタリティとこだわりのパングラタン

店内は温かみのある北欧風のインテリア。カフェには珍しい小上がりスペースに、ソファーをぴったり寄せた不思議な配置になっています。 「お子様連れのお客様にも安心してカフェでのひとときを楽しんでいただけるようにと、このレイアウトになりました」と店主の谷貝さん。お子さんを連れたママ、パパにやさしいカフェでありたい。かといって子連れ専用カフェではなく、この街に古くから住む人、働いている人、谷根千散策に訪れた人、誰もが気軽に立ち寄って、ゆったりと素敵なプライベートの時間を紡いでもらえるように、店名の「つむぐ」には、そんな想いも込められているそう。

お2人の手によって紡ぎ出される珠玉のメニューがパングラタンです。天然酵母パン種を使った自家製の食パンを毎朝焼き上げ。グラタンにしたときに、よりおいしくなるよう、低温長時間熟成で味わい深く、山型に焼くことでより軽く、クリスピーな食感を引き出しています。
ベシャメルソースは、牛スジ肉を2~3日かけて煮込んでだしをとり、大量の玉ねぎをトロトロに煮込んでピュレ状にしたものと合わせてつくる、とても手のこんだもの。

「ビールとコーヒー豆以外、店で出すものにはすべて何かしら自分たちの手を入れています」とおっしゃる通り、定番の「つむぐパングラタン」に使うベーコンも厳選された銘柄豚を使い、自店で塩漬け、乾燥、燻製を行い、無添加で仕上げています。
「手間暇かけてこそ、つくりだせるおいしさがある。夫婦2人だけでやっていますから、自分たちの納得がいくまで、とことんこだわっています」と谷貝さん。

パングラタンメニューは、このほかに野菜たっぷりの「ラタトゥイユ」と「月替わり」があります。月替わりは、「ジャガイモと明太子マヨ」「照り焼きチキン柚子胡椒マヨがけ」「エビとイカのチリソース」「揚げナスとミートソース」など6種類のメニューが半年に1度のペースで登場します。いずれも、ベシャメルソースのコクの深い味わいに負けないように、具材にぴったりのソースをアクセントとして加えています。

そして、パンをくりぬいてグラタンの器にするのではなく、サイコロ状にカットしているのもこだわりのひとつ。グラタンの具材として、パンも最後までおいしく食べてもらえるように、また、親子で、お友だち同士で違う味をシェアしやすいようにと、このスタイルにしたそう。小さなお客様には、食べやすいようにパンのカットを少し小さめにしておつくりすることもあります。まるで家族を思いやるようなホスピタリティが、このお店のアットホームで、やわらかな雰囲気を紡ぎ出しているのでしょう。
熱々のココットに積み木みたいに積まれたパンたち。上のほうはチーズと一緒にこんがり焼けて、食べる前からカリカリッと芳ばしい音が聞こえてきそうです。器の中では具材と一緒に極上のベシャメルソースが絡まって、しっとりとやさしい食感も楽しむことができます。

おすすめのメニュー

  • つむぐパングラタン

    つむぐパングラタン
    850円(税込)

    店主ご夫妻のこだわりが詰まった定番のパングラタン。肉と野菜のうまみたっぷりのベシャメルソースをベースに、具材はスモーキーさをしっかりと際立たせた自家製ベーコンに、エリンギとブロッコリー入り。濃厚ながら、すっとおなかにおさまる、やさしい味わい。パングラタンは、スープと季節の野菜を使った副菜2品が付くレギュラーサイズのほか、ハーフサイズ(550円・税込)を用意。

  • デザートパングラタン

    デザートパングラタン
    630円(税込)

    カスタードとクリームチーズを合わせたソースをベースにしたスイーツ系のパングラタンに自家製の牛乳アイスとコンフィチュールをトッピング。コンフィチュールももちろん自家製で、数種の中からお好みを選べる。写真はブルーベリーとイチゴのダブルベリー。熱々のグラタンとアイスのひんやり感が好対照。

  • 河越抹茶のとろ生ショコラ

    河越抹茶のとろ生ショコラ
    530円(税込)

    河越抹茶とホワイトチョコを使ったフォンダンショコラ風。茜さんの出身地の名産、狭山茶。その狭山茶のルーツといわれ、新たなブランドとして生まれた河越抹茶は、ホワイトチョコと合わせても、お茶の風味と香りがきりりと主張されて、発色もいい。じっくりと湯せんで焼きあげ、オーブンから取り出すタイミングを見極めた、とろ生加減が絶妙。


店舗情報

店名
つむぐカフェ
住所
東京都文京区千駄木2-8-3
TEL
03-5834-8338
営業時間
11:00~19:00(L.O.18:00)
※火・木のみ「よるつむぐ」営業 11:00~20:00(L.O.19:00)
ただし、当日の15:00までに要・電話予約。予約がない場合は通常の営業時間となるのでSNSなどで確認を。
定休日
日曜・祝日(不定休あり)
URL
http://tsumugucafe.com/

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