クラシックな洋館で楽しむ極上のティータイム｜ソトパン

vol26 クラシックな洋館で
楽しむ極上の
ティータイムパペルブルグ
（PAPPELBURG）
東京都八王子市

東京都八王子市の御殿峠にたたずむ自家焙煎コーヒー専門店。街道を走る車窓からもひときわ目をひく建物は、中世南ドイツの騎士の館をモチーフにしたという趣のある洋館です。古民家の部材を活かした館内にはアンティークのオブジェなどが随所にあしらわれ、独特の空気感が醸し出されています。まるで中世ヨーロッパにタイムスリップした気分で、素敵なティータイムを過ごせます。

だからリピートしたくなる！

心ゆくまで長居ができる贅沢な空間と珈琲の香り

蔦に覆われた洋館のファサードには、ほうきにまたがる魔女の絵が描かれていることから、「魔女の館」という愛称で呼ばれることもある「パペルブルグ」。重厚なエントランスのドアを開けると、吹き抜けの開放感とクラシカルな雰囲気に満たされた空間が広がります。創業は1991年。ロケ地として利用されることも多いカフェの、二代目館主を務めているのは青木雅典さんです。
西欧の建物がお好きだった青木さんのお父様が、「お酒が飲めない人でも、皆が集まって、香り高いコーヒーを片手におしゃべりしながらゆったりできる場をつくりたい」と、この店をつくったそう。以来、親子二代にわたり、誰にも心地よいサードプレイスを提供しています。
建物とインテリアは中世南ドイツの騎士の邸宅をモチーフに、新潟から運んできた古民家二軒分の古材に、イギリスの古いレンガや客船に使われていた頑丈な床材などもとり入れて、独特の世界観をつくりあげています。時を経て深みを増した家具や部材の色合いと、窓から控えめに差し込む自然光が、魅力的な陰影をつくっています。
客席は、こだわりのコーヒー豆とサイフォンが並ぶカウンターや、6人掛けの大きなテーブルなど、空間をゆったりと贅沢に使ったレイアウト。「最寄駅から離れていますから、通りがかりにたまたま立ち寄るというよりは、うちの店をめがけてわざわざ来てくださるお客様がほとんど。ですから、メニューも店の雰囲気も『はるばる来たかいがあった！』と喜んでいただけるように、そして、時間の許す限りゆっくりと過ごしていただきたい、というのが我々のいちばんの願いなのです」と青木さん。

「午後のくつろぎ時間」にぴったりなのが、英国生まれのアフタヌーンティーの習慣です。そこで、10年ほど前から平日15～19時限定で「アフタヌーンプレート」（2,530円・税込）をメニューにとり入れています。アフタヌーンティーのシンボルでもある3段のスタンドに、軽めのサンドイッチ、自家製のスコーンとケーキ、クッキーという構成です。「アフタヌーンティーのスタンドは、見た目もかわいいですし、インパクトが大きい。そして、少しずつ、いろいろなものを楽しめるところが女性には特に好評です」（青木さん）。おひとりでも、グループで1台をシェアするのもOK。コーヒーや紅茶などをお好きなだけ楽しめる「フリーカップ」を人数分追加することもできます。ランチを召しあがった後に、皆さんでアフタヌーンプレートを囲んで、日が暮れるまで思う存分おしゃべりに花を咲かせるお客様も少なくないそう。

自慢のコーヒーは、豆にこだわり、自家焙煎をする昔ながらのロースターズカフェのスタイル。ドイツ伝統の2度焙煎を行うジャーマンローストは、創業以来の同店を代表するメニューです。やや深煎りで、力強くバランスのとれた味わいが特徴。さらに、最近のお客様の嗜好に合わせて、豆の個性をよりストレートに楽しめる浅煎りのローストも取り入れて、ストレートコーヒー、ブレンド各5種類をラインアップ。1杯ずつ丁寧にサイフォンで淹れて、繊細な香りと味わいを引き出します。このほかにも、エスプレッソやアイリッシュなどコーヒー専門店ならではのバリエーション、紅茶は英国スタイルのポットサービスで楽しむことができます。
週末限定で登場する華やかなデザートも好評です。季節のフルーツをたっぷり使い、美しくあしらわれたパフェやタルトがテーブルに運ばれてくると、もれなく歓声が上がり、SNSに画像をアップされるお客様も多いそう。
お城のような空間で、穏やかな日常のカフェ時間も、一種のイベントのようにフォトジェニックなスイーツを楽しむことも、どちらもかなえてくれる魅力満載のカフェです。