パンのテーブル

世界の焼き菓子

  • Castella do Paulo(カステラ ド パウロ)
  • 坂利太(サリータ)
  • MARGURITE SPOON(マーガレット スプーン)
  • BonbonROCKett(ボンボンロケット)

Castella do Paulo(カステラ ド パウロ)

全国の天満宮・天神社の総本社として知られる京都・北野天満宮の門前に佇むポルトガル菓子専門店。かつて南蛮貿易で伝わり、日本で独自に発達したカステラのルーツである「パォンデロー」をはじめとしたポルトガルの伝統菓子を提供し、カフェも併設しています。地方によって異なるパォンデローを3種類楽しめるなど、ポルトガルのリアルな食文化を堪能できるお店です。

Castella do Paulo(カステラ ド パウロ)
住所:京都市上京区御前通今小路上ル馬喰町897 蔵A棟
電話番号:075-748-0505
営業時間:9:30~18:00(カフェのラストオーダーは17:00)
定休日:水曜・第3木曜(水曜日が祝日の場合や25日にあたる場合は営業で翌日休み)

地方色豊かな味わいを集めたポルトガル菓子専門店


オーナーパティシエのポルトガル人パウロ・ドゥアルテ氏は、長崎の老舗カステラ店で修業し、1996年に“カステラの里帰り”といえる、同氏の知る限りではポルトガル初のカステラ工房をリスボンにオープンさせました。そしてポルトガルで人気店となり、オーナーの奥様である智子さんいわく「日本の方々にも本物のポルトガル菓子を食べてほしいと思って」と、智子さんの故郷である京都で、2015年4月に同店をオープン。地方色豊かなパォンデローを3種類と、パウロ氏オリジナルのカステラとともに食べくらべできるのが魅力です。

日本のカステラと大きく異なるのが、ベイラリトラル地方のパォンデローです。小ぶりの素焼きの型で半熟に焼き上げるのが特徴で、焼き目からはじわりと中がしみ出すほど半生。スプーンですくっていたただきます。ねっとりとした舌に絡みつくような食感、鼻に抜けるスパイスの香りは、もはやカステラのルーツとは思えないほど別物。ポルトガルのポートワイン「ポルト酒」と一緒に味わえば異国気分も一層高まります。

半熟タイプのパォンデローといえば、エストレマドゥーラおよびバテージョ地方のものも同様ですが、口にいれると細やかな泡がしゅわしゅわ溶けるような食感で、ねっとりとしたベイラリトラル地方のものとはまったく異なります。卵とまろやかな甘みが広がり、初めて食べるのにどこか懐かしい気持ちになる味わいです。

※写真にあるパォンデローはいずれも陶器や銅鍋は含まれません。


ミーニョ地方のパォンデローは、しっかり焼き上げるタイプです。こちらは大きな素焼きの型に蓋をしてしっかり火を通します。フワフワとした肌理の細かい生地で、舌触りはかなりなめらか。ポルトガルでは、ホールで焼き上げたパォンデローを家族や友人たちと囲んで、みんなでちぎって食べるのだとか。懐かしい優しい甘さで、ポルト酒やチーズと一緒に楽しむのだそうです。

「ポルトガルでパォンデローといえば、結婚式などのセレモニーやイースターなど家族が集まるときに食べる特別なお菓子。また日本と異なるのは、お店で買うというより、子どもたちの帰省や親戚たちの集まる日に、おばあちゃんやお母さんが手づくりする故郷の味というアットホームな趣があります」と智子さん。パォンデローは小麦粉と砂糖、卵だけというシンプルな材料でつくられており、焼き方やつくり方で味わいが変わってくるそうです。パウロ氏が今でも機械ではなく、手で泡立てていることにこだわっているのも、泡立て方で大きく仕上がりが変わってくるからでしょう。丁寧な手づくりの味わいが、ほんわかした気分にさせてくれます。

本場の食と文化を体感できる異国情緒溢れる空間



実は奥様の智子さんは、30年以上もポルトガル菓子を研究されてきた方。いわばポルトガルの食文化やライフスタイルを知り尽くしたエキスパートです。同店ではパォンデロー以外にも、多彩なポルトガル伝統菓子を智子さんのポルトガル愛たっぷりのお話しとともに楽しめます。

例えば、ポルトガル市民が日常的に食するという「ナタ」。エッグタルトのルーツといわれているお菓子で、ポルトガル人は普段のおやつや朝食などによく食べるそうです。そのほか甘いお菓子だけでなく、塩気のあるお菓子もあります。なかでも「エンパーダ デ フランゴ」は、しっとりソフトなパイ生地の中に鶏肉の肉汁広がる具を包んだ贅沢な味わい。そんな食べごたえたっぷりなスナック的お菓子も、一つひとつ丁寧に手づくりされています。店内のカフェでは、おすすめ3点セットや軽食プレートなどもあるので、お茶やランチ代わりにも利用できます。

店内はタイルや刺しゅうをほどこしたハンカチなど、ポルトガル文化の雑貨で彩られ、2階には伝統的な花嫁衣裳も展示されています。ポルトガルでは有名なオンドリの置物や陶器の皿などは販売もされており、ポルトガルの本も自由に手にとることができます。元造り酒屋だった蔵をリノベートした店は、京都の街並みになじむ外観をしていますが、一歩踏み込むとポルトガル語の挨拶で迎えられる異国情緒を五感で楽しめるお店なのです。


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坂利太(サリータ)

赤穂浪士で知られる赤穂市にあるイタリア伝統菓子のお店。真のナポリ料理を堪能できると評判のイタリア料理店「SAKURAGUMI(さくらぐみ)」のオーナーシェフとして知られる西川明男さんがプロデュースし、2年の歳月をかけて2015年7月にオープン。西川さんがナポリ修業で培った本場の伝統菓子をさらに進化させた、手間暇かけたナポリのお菓子を味わえます。

坂利太(サリータ)
住所:兵庫県赤穂市坂越2083
電話番号:0791-48-8658
営業時間:10:00~17:00
定休日:毎週火曜・第1水曜・第3月曜

ナポリで修業したオーナーによるイタリア伝統菓子


古い街並みが残る坂越にある築70年の古民家をリノベーションした趣ある「坂利太(サリータ)」。田舎を訪れたような懐かしい店内には、ケーキのショーケースのようにイタリア伝統菓子が美しく鎮座しています。もともとはナポリピッツァの有名店「SAKURAGUMI(さくらぐみ)」のドルチェとして時々出していたお菓子ですが、お客様から「お店を出してほしい」という声が募り、同店のオープンに至ったそうです。

なかでも同店の「アラゴスタ」や「スフォリアテッラ」は、日本でもまだあまり知られていないナポリ名物の伝統菓子。とくに「アラゴスタ」はつくるのに手間がかかるので、イタリアでも出しているお店がだんだん少なくなっているそうです。

「アラゴスタの基本のパイ生地は“タッピ”といって、ナポリの小麦粉、シチリアの天日塩、純正ラードというシンプルな材料でつくります。ラードを塗っては生地を重ね巻き上げていき、1本つくるのに30分はかかる重労働。でも引き伸ばしたときに薄いほどパリパリの食感になるんです。材料はシンプルだけど難しい。そのためナポリの友人を日本まで呼んで、3ヵ月ほどかけて職人の方々に研修を行いました」と西川さん。


つくり方はフランスのパイ生地フィユタージュと似ていますが、食感や味わいは似て非なるもの。その秘密は、層を均等に重ねていくのではなく、少しずつずらして重ねていくため、引きのあるパリパリ感やザクザク感が味わえるようになっているからです。バターではなくラードをつかっているため、やや重い味わいを想像しそうですが、実際に食べてみるとラードのしつこさは感じず、パイ生地とは異なるザクザクとした食感が印象的です。

西川さんいわく「ナポリのアラゴスタは10cmぐらいが平均的なのですが、当店では正式名の“Coda di Aragosta(コーダ・ディ・アラゴスタ。イタリア語で「伊勢海老のしっぽ」の意味)”の名にふさわしい立派なカタチにしたかったので、その倍ほどの大きさに仕上げています」とのこと。

アラゴスタは、タッピ生地の中にシュー生地をいれることでふくらまし、中にはクリームをたっぷりつめます。ベースはカスタードクリームですが、レモン風味の「クレーマ」やナッツ系ペーストを配合した「シャンドゥーヤ」など種類によってフレーバーが異なります。クリームは甘みが抑え目で風味豊か。外側のザクザク、細くなった先に進むほどしっとりとした食感を楽しめます。

本場さながらのナポリ銘菓やオリジナル菓子も



もう一つのナポリ銘菓が「スフォリアテッラ」。“何枚もひだを重ねた”という意味通り、タッピ生地を貝のような形状に仕上げています。リコッタチーズやシナモン、オレンジカンディータ(オレンジピールのようなもの)などを配合したフィリングが、中にたっぷりつまっていて風味豊か。パリザクッとした軽い食感です。

そしてタッピ生地の端っこの余った部分を活用したのが「てーてってー」です。「てーてってー」とは、赤穂弁で“連れてって”という意味。赤穂はカキの養殖で有名ですが、そのカキの貝殻をタッピ生地の型に利用した同店オリジナルのお菓子です。5~6種類のフレーバーがあり、日持ちして目にも楽しいので、おみやげにも好評です。

また、冷凍商品で賞味期限が1週間の「アンジェラ」という同店オリジナルお菓子も人気。アラゴスタはフレッシュクリームを用いるため賞味期限が当日限りなのに対し、アンジェラはクリームの代わりにマシュマロを使用。タッピ生地の中に予めマシュマロを包んで180℃のオーブンで焼き上げることで、中のマシュマロがとろ~りと溶け出し、パリッ、ふわっの食感に。「焼きマシュマロからヒントを得ました。ナポリでも味わえない同店ならではのお菓子です。本場ナポリのシェフも絶賛してくれました」と西川さんも誇らしげ。

地産地消にも積極的で、カスタードクリームやソフトクリームなどに使うすべてのミルクに、赤穂の丸尾牧場の生乳を使用。丸尾牧場といえば黄綬褒章を受章など、上質な生乳を生み出す酪農家として知られた存在です。現在もナポリをよく訪ねている西川さんいわく、「赤穂の上質な食材を使って、まだ紹介できていないナポリ菓子をつくっていきたい」とのこと。今後の新商品も楽しみなお店です。

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MARGURITE SPOON(マーガレット スプーン)

姫路城へ続く大通りから1本通りを入った場所にあるスコーン専門店。ニューヨークスタイルのスコーンで、プレーンなものからレーズンやチョコチップなど定番のもの、季節の野菜などを混ぜ込んだ店主の個性が光るスコーンまで多彩にスタンバイ。店内にはイートインスペースがあり、ニューヨーカーのようにスコーンを朝食で楽しめるモーニングメニューも用意されています。

MARGURITE SPOON(マーガレット スプーン)
住所:兵庫県姫路市本町144
電話番号:090-6974-0010
営業時間:10:00~18:30/日曜・祝日11:00~18:00
定休日:木曜

ニューヨーカーのように朝食にスコーンを


兵庫県高砂市出身の店主、文真理さんがスコーンと出会ったのは20年ほど前。まだ日本で今ほどスコーンが日常的なものでなかった時代に、雑誌に載っていたスコーンのレシピを見てつくってみたところ、その美味しさに衝撃を受け、たちまちスコーンの魅力にはまってしまったのだとか。お菓子づくりが好きな主婦だった文さんは、自宅で粉や水分の配合などを独自に研究。本格的につくり始めて2年ほどすると、子育ての手が離れたのを機に、2014年5月からJA直売店でスコーンを販売することに。すると完売が続き、お客様の「お店を出して」との応援を受けて、2014年12月に同店をオープンしました。

スコーンのルーツであるスコットランドやイギリスではプレーンなものが主流ですが、ニューヨークスタイルはもっと自由。ニューヨークが大好きという文さんいわく「人種のるつぼといわれるニューヨークは食材が多種多様。具材や味わいにシェフのアイデアが反映されていて、その店ならではの持ち味が出ています。当店もプレーンとともに、レーズンやチョコといった定番のものから、秋なら栗やサツマイモといった日本の旬のものを混ぜ込んだオリジナルスコーンまで、多彩にご用意しています」。同店には常に1~2種類の限定スコーンとともに10種類ほどのスコーンが並んでいます。


同店のスコーンはまさにニューヨークサイズ。どっしり重く大きめです。外側はザクッと香ばしく、中はしっとり。中に入る具材によって食感も変わります。プレーンは甘みが抑えめで、ざっくり感が強く、朝食にもおすすめ。一方、クランベリーやレーズンなどが入ったものは、中がよりしっとりしていてスイーツとして楽しめます。このように食感を微妙に変化させられるのは、すべて文さんが手ごねしているからこそ。「ミキサーを使ったこともありますが、どうしても手ごねより美味しくできなかった。肩もこって大変ですが、常に手で粉の感覚を確かめながらつくるのが一番」と、同店に並ぶ大量のスコーンは、すべて文さんが手ごねしてつくっています。

「パンのような柔らかいスコーンもありますが、私はザクッとした食感が好き。“オオカミの口”といわれる、タテにしっかり膨らんで、パカッと割れ目ができるスコーンらしい姿に仕上げたいので、あえて生地を寝かさず、すぐに焼き上げます」と、つくり方のポイントまで教えていただきました。

本場スタイルで楽しめるイートインスペースが誕生



「ザクッとした食感が好きなんです。そのためにはバターが欠かせません。食べたときに広がるバターの風味に代用はききませんしね」と、いっさいマーガリンを使わないことも文さんのこだわりのひとつです。「私が使う材料は、粉やバター、砂糖、ベーキングパウダー、牛乳、卵といった家庭でも手に入るようなオーソドックスなものばかり。でもドライフルーツには着色料や保存料が入っていない無添加のものを使うなど、選りすぐった素材をつかっています」と素材へのこだわりも。

文さんが選りすぐったドライフルーツやナッツ類は、同店で販売もされています。美容や健康に意識の高い方に人気だそうです。それらを混ぜ込んだニューヨークスタイルのクッキーも好評。もちろんすべて文さんの手づくり。クッキーにもマーガリンは使っておらず、バターの風味豊かな、一枚でも食べごたえたっぷりなビッグサイズのクッキーになっています。

2016年8月からはイートインスペースが店内に誕生。好みのスコーンやクッキーなどを購入し、コーヒーなどと一緒にその場で楽しむこともできるようになりました。クロテッドクリームが添えられたスコーンを、ニューヨーカーのようにコーヒー片手に楽しむといった憧れのスタイルも叶います。クロテッドクリームの乳脂肪率は60%ほどで、バターと生クリームの間ぐらいのかなりミルキーな味わい。ぜひこの機会に本場スタイルでスコーンを楽しんでみては。今後は甘いスコーンだけでなく、ニューヨークのカフェで楽しめるような塩味のスコーンも登場していく予定というから、ますます楽しみです。
また、お電話で通販にも対応されています。詳しくはお問い合わせください。

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BonbonROCKett(ボンボンロケット)

2013年11月にオープンしたバターサンド専門店。定番から期間限定のものまで常時20種類のフレーバーがそろっています。フランス生まれのサブレを厚めに焼き、1cmはありそうなバタークリームを挟むことで、独自スタイルのバターサンドを創り上げています。神戸らしい瀟洒な店構えやパッケージなど、店主のこだわりを随所に感じるお店です。

BonbonROCKett(ボンボンロケット)
住所:兵庫県神戸市灘区宮山町3丁目1-16 ステラ六甲1FA(六甲幼稚園さま南側)
電話番号:078-200-6576
営業時間:11:00~19:00(商品売切の際は17時にて閉店)
定休日:日曜・月曜・木曜

焼き菓子と生菓子の魅力をそなえたバターサンド


フランス生まれのサブレは、クッキーよりバターの配合が多く、さっくりとした食感とバターの風味が強いのが特徴です。「ボンボンロケット」のバターサンドで使われているサブレも、そんな古くからあるクラシックなレシピでつくられています。

「いろいろ試行錯誤しましたが、結局クラシックな素材や配合、レシピでつくったサブレが一番好みの味で美味しかった。それにシンプルだからこそ、つくり手の技術や焼き加減で仕上がりがぜんぜん違ってくるのが面白いですね」と語ってくれたのは、オーナーパティシエである遠藤教史さん。同店のバターサンドをはじめ、すべてのお菓子が手づくりされています。

「手づくりのぬくもりって伝わると思うんです。手はかかっても美味しい焼き色になるようにドレ(刷毛で卵を塗る作業)したり、一つひとつ焼印を押したり、直に手で触れて確かめながら作業していくことで、自分の納得いくものになっていきます」と遠藤さん。機械を使ったピロー包装ではなく、一つずつ手で包まなければならないアルミ包装にしたのも、そんな心意気が根っこに宿っています。


同店のバターサンドは、一般的なバターサンドに比べてサンドするバタークリームの量がかなり多いのも特徴的です。その由来は遠藤さんいわく「通販もしたかったので日持ちするものにしようと思っていました。でも、ケーキのような生菓子の魅力もほしかった。そこで、その両方を兼ねそろえたものはないかと考えて生まれたのが、当店のようなバタークリームたっぷりのバターサンドです」とのこと。焼き菓子ほど日持ちはしませんが、生菓子のような魅力を併せ持ちながら同店のバターサンドは冷蔵で5日間日持ちします。通販にも耐えられ、おみやげなど贈り物にもしやすくなっています。


心を揺さぶるようなお菓子をめざして



遠藤さんは製菓学校を卒業後、町のケーキ屋で技術を磨き、百貨店などに店舗展開する大手ケーキブランドに転職。そこで企画開発を行い、次に宇治にある老舗抹茶会社のスイーツ部門でも企画開発を行っていた経験の持ち主です。「個人店ではできないダイナミックなことができておもしろかったですね。でも、自分がこだわってつくったものを目の前にいるお客様に手渡ししたい気持ちも出てきて、独立を考えるようになりました」と、40歳になってからの思い切った独立について語ってくれました。

「一般的にバターサンドは、パンなどと違って毎日食べるものではありません。そのため、通販はもちろんですが、ケーキのように贈り物としても選んでもらえるようにしたかった。箱やそれを入れる紙袋など、周辺のもののデザインにもこだわりました」と遠藤さん。ショップカラーでもある水色のお洒落な紙袋には、神戸らしい洋風の雰囲気が漂い、スタイリッシュなブラウンの貼り箱など贈り物としてもワンランク上を狙えそうです。

遠藤さんいわく「バタークリームはたっぷり空気を含ませるようにしているので、見た目ほどこってり感はなく、軽い味わいに仕上げています。プラスチックのセルクルを使うことで、このような極厚のクリームを挟めるようにし、持ち運びのときの強度も高めました」。クリームに合わせてサブレも5mm強と厚めで、ケーキを食べたような満足感を得られます。

また、店名の“ROCK”の部分だけ大文字なのは、元々“ROCK”の英語の由来は、「人の心を揺さぶる」という意味で、遠藤さんのテーマにしていることだから。同店のお菓子や包装などには、見た目、香り、食べたときの味わいなど五感で楽しんでほしいという遠藤さんの想いがつまっています。「今の言葉でいえば、私のつくったバターサブレを食べることでテンションを上げてほしいということですかね」と、遠藤さんは静かな語り口とは裏腹に、つくり手の熱い想いを秘めた方でした。

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各国の伝統を継承しながら職人独自の新しいエッセンスが吹き込まれ、その店でしか味わえない焼き菓子が生まれています。共通していたのは、手づくりのぬくもり。胃袋も心もあたたまるお菓子をどうぞ召し上がってみてください。

※店舗情報及び商品価格は取材時点(2016年11月)のものです

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