竹谷さんだから聞けるパン職人の理想と挑戦-フランスでの経験も活かし老舗ベーカリーから新しい息吹をもたらす

「竹谷さんだから聞けるパン職人の理想と挑戦」、兵庫県西宮市夙川駅にある1950年創業の老舗ベーカリー「ブーランジェリー・フリアンド」の3代目シェフであり、関西ベーカリー業界を担う次世代リーダーの1人、谷口佳典さんとの対談が実現。今回は2013年7月にリニューアルオープンした夙川グリーンタウン店にて、谷口シェフのパン作りに対する想いを伺いしました。

谷口シェフは2015年9月にフランスで開催されるリテイルベーカリーの頂点を競う国際パンコンクール「第5回モンディアル・デュ・パン2015」の日本代表選考会で一位を獲得されました!
フランス本選に“日本代表”として出場されます。

前編 後編

パンに目覚めたきっかけは大学時代、父から言われたひと言



竹谷
 パン職人になったきっかけはなんですか?
谷口
 祖父の代からパン屋でしたが、パン屋さんになろうと思っていたわけではありませんでした。大学の時、父親のお店でアルバイトをしたことがありました。その時父親に「よく見ておけよ!」とバゲットのクープの入れ方を教えてもらうことがあったのです。その時「果たして自分は人に対して、よく見ておけよといえるものがあるのだろうか?」と思いました。
竹谷
 お父さんから言われたひと言が大きなきっかけになっているんですね。
谷口
 はい。その言葉をきっかけに、昔から物を作ることが好きだったこともありパン職人を志すようになりました。
竹谷
 現在はパン職人歴何年目ですか?
谷口
 今年で10年目になります。初めて就職したのは株式会社ドンクでした。6年間修業を積み、その後1年間フランスにパンの技術研修に行きました。

フランスで店舗立ち上げを経験



竹谷
 フランスでの経験を教えてください。
谷口
 フランスでは、全部で6店舗を回りました。そのうち2店舗はシェフ・ブーランジェを務めました。
竹谷
 フランスで特に印象に残っていることは何ですか?
谷口
 最後に携わったお店ですね。「日本風のパン屋さんをやりたい」というフランス人と出会い、その方と一緒に新しいお店を一から立ち上げたことが印象に残っています。
竹谷
 店舗の立ち上げにはどのくらいかかりましたか?
谷口
 約4カ月ほどです。立ち上げから携われたので、粉の選定から関わることができ、100種類ほどの粉を実際に触って学べたことはとてもいい経験でした。
竹谷
 日本に帰ってきてからもフランスでの経験は役に立っているんですね。
谷口
 「フリアンド」の商品もフランスから帰国後にガラッと変更しました。生地の作り方など見直しましたね。
前編 後編
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