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2014.12.06【千葉】

船橋経済新聞

八千代にフランス人が作る自家製酵母フランスパン専門店-故郷の味を再現

 八千代市の八千代西高校近くの畑一角にある古民家を改造した自家製酵母フランスパンの店「フランスパン」(八千代市吉橋、TEL 047-429-8207)が2015年1月で3周年を迎える。

 店主は来日フランス人のシオ・ティエリさん(50)。自宅の1階部分をパン工房と店舗スペースに改造して営業を始めたのが2012年1月。

 店舗面積は約3坪。フランスパンは常時店頭に7種類、小麦粉を変え、週替わりで並べる。そのほか、キャラメル味やオレンジ味といった甘いブリオッシュも数種類用意する。ドイツパンを焼くときはドイツの小麦粉を使う。

 ティエリさんが来日したのは3年半前。半年間千葉県柏市に住み、日本語を教えるボランティアに師事し日本語を勉強した。その後、同地に住み古民家を改造しローマ式の窯を自身で制作。パンと天然酵母の製造方法も故郷のフランス・ウワザン地方から持ってきた。

 「おいしいパンを食べたいけど、日本国内で天然酵母のパン屋で買うと高い。だから自分で作ることにした」とティエリさん。「子どものころから食べ続けているので、天然酵母パンの味は舌が覚えている」とも。

 同店のフランスパンは小麦粉と塩、水だけを使ってパン生地を作る。天然酵母とパンを焼くために細かく調整したローマ式窯での焼き加減が唯一のレシピと言ってもいい。天然酵母のパンは時間とともに熟成が進むため独特の風味を持っている。保存性に富み、7日は保存が可能だという。

 ティエリさんはパン製造を始めた当初、営業回りはたどたどしい日本語で説明しながら回った。現在は、イオンモール幕張新都心、エコピア薬円台店、エコピア八幡店などにパンを卸している。

 ローマ式の窯は焼き上げるのに時間がかかるという。「まきで焼くため温度管理も非常に難しい。だからこそ、おいしく焼ける」とティエリさん。「伝統的なものが好き。この窯も祖母が故郷で使っていたものと同じ窯。昔から続いているものだからおいしいパンを作れると信じている」とも。

 営業時間は7時~17時。月曜・木曜・金曜定休。8月は定休月。
(船橋経済新聞)