紹介してくれた人

「一保堂茶舗」東京丸の内店 店長
津田 真優子さん


京都出身。1717年(享保2年)創業の「一保堂茶舗」に入社。都内百貨店の店舗勤務を経て東京丸の内店店長に。日本茶が大好きで、店を訪れるお客様に京銘茶の魅力をお伝えし、お茶を楽しんでいただくことを日々の喜びとされています。食べ物を見れば、どのお茶が合うかを真っ先に考え、マリアージュの可能性を店舗スタッフとともに探求。ご自身の休日には目覚めの煎茶に始まり、くつろぎの時間に抹茶を点てるなど、日本茶三昧の日々を過ごされています。

おすすめの組み合わせ

穏やかなもの同士の、やさしいマリアージュに心もほっこり
「煎茶薫風」+バタートースト

お茶は産地や品種、また製法によってもそれぞれ味わいに特徴があります。産地は日本各地にあり、当店で扱っているお茶は、木津川、宇治川両水系に位置する京都とその近郊で栽培され、宇治発祥の「宇治製法」で製茶された茶葉を使った「京銘茶」です。
また、日本茶には、大きく分けて抹茶、玉露、煎茶、番茶と4種類があります。流通の6割を占めているのが煎茶で、「緑茶=煎茶」のイメージがあるかと思います。
パンと一緒にぜひお試しいただきたいのが「煎茶薫風」です。「薫風」は、当店の煎茶の中では「嘉木」に次ぐ上等の煎茶です。「甘みと渋み」が煎茶のおいしさをつくる大切な要素なのですが、パンチの効いた強い渋みではなく、ごく繊細で穏やかな渋み、そしてまろやかな甘みと香りが特長です。茶葉は緑濃く、水色は澄んだヤマブキ色に。主張しすぎず、およそどんな相手とも合わせやすい煎茶です。

お茶と食のマリアージュは、真反対な特徴を持つ同士が合う場合もありますが、甘み、うまみ、ほろ苦さなどの五味や、香り、食感などで何か共通点を持った「似たもの同士」を選ぶと合わせやすいかと思います。
今回は、シンプルでどなたにも好まれる食パンをバタートーストにしてみました。軽くトーストすることで小麦が香りたち、バターの塩気のあとからほのかな甘みも感じることができます。そこに「薫風」のまろやかで穏やかな味わいがしっくりと溶け合い、とてもよい相性になっています。

「薫風」をおいしく淹れるコツは、10g(ティースプーンにたっぷり2杯)の茶葉を急須に入れて、およそ80℃の湯を200ccくらい注ぎます。約1分「ゆすらずに待つ」ことが大切です。頃合いを計るには、お湯を急須に注いだら、すぐにふたを閉めその手を急須のふたの上に置いてください。手の平にぬくもりが伝わったころが淹れどきです。甘みと渋み、香りのバランスのとれたお茶になりますので、繊細なもの同士のやさしい味わい、バタートーストとのハーモニーをぜひ楽しんでみてください。

また、2煎目は80℃の湯を注いで待ち時間なしで、3煎目は80℃の湯を注いだら、ひと呼吸おいてから、そして4煎目は熱湯を注いでいただくと、食後にぴったりのさっぱりとしたお茶になります。煎茶は、ぬるめの湯で淹れると甘みは強めに、熱めの湯で淹れるとより香りが立ち、渋みは強めになります。水出しにすると甘みをより強く楽しんでいただけますし、熱い湯で甘みを抑えたお茶は、スッキリした味わいで口中をリセットしてくれます。
淹れ方と茶葉の種類のかけ算で、限りなくバリエーションが広がるのが日本茶の楽しみの1つです。そのときの気分やシーンに合わせて、このお茶でどんな表情を出してあげようか、といろいろ試してみてくださいね。

私のお店のおすすめ

オールマイティに、いろいろな食に合わせられる「くきほうじ茶」
茶葉のくきだけをじっくり焙煎した「くきほうじ茶」。袋入り、缶入りのほか、一度でたっぷりのお茶ができる大きめテトラ型ティーバッグもあります

「一保堂茶舗」では、約40銘柄の「京銘茶」を揃えています。宇治地方では、古くから江戸幕府の手厚い保護もあったことから、高品質のお茶をつくる製法が発達してきました。緑茶の製法としては、摘みたての茶葉を蒸す時間の違いで、「深蒸し」と「普通蒸し」がありますが、京都では蒸し時間を20~40秒と短くした「普通蒸し」が多く、仕上げの乾燥工程でも火を入れすぎずに素材のよさを生かしていることが特長です。
また、日本茶には、コーヒーでいう「シングルオリジン」と同じように1つの茶園・1つの品種だけの銘柄もありますが、お茶は自然の中で育つ農作物ですから、同じ茶園の同じ茶の木でも、その年の気候などで茶葉の風味は変わります。
当店では、毎年4~5月に摘んだ一番茶を大切に管理し、味筋を整え、常に安定した味を保つようにブレンドする「合組(ごうぐみ)」を行っています。合組を担当する仕入れチームの面々が、茶葉を前にして五感を研ぎ澄ませ、舌の感覚と記憶を頼りに、同じ銘柄は1年中※同じ味わいであるようにつくりあげています。
※ただし、新茶の季節には「新茶」も販売しています

煎茶と並んで普段づかいにぴったりの、当店おすすめのお茶は「ほうじ茶」です。緑茶の茶葉を濃い褐色になるまで焙(ほう)じたお茶で、焙煎の芳ばしさ、熱湯でパッと淹れられる手軽さ、和洋中のお料理にも、和菓子にも洋菓子にも合い、いちばんオールマイティに使えます。暑い季節には、濃い目に淹れたほうじ茶を氷の上から注いで、香り高いアイスティーにしてもいいですね。
お客様から「お菓子にどのお茶を合わせたらいいのか・・・」とご相談を受けることも多いのですが、「迷ったときはほうじ茶にしておくと間違いありません!」とおすすめしています。

ほうじ茶には葉っぱの部分を焙煎したものと茎を焙煎したものがあり、葉っぱのほうは鼻に抜ける香り、茎のほうは独特の甘みとコクが特長です。とくに、是非一度お試しいただきたいのがフルボディな味わいの「くきほうじ茶」。バターをたっぷり使ったリッチなパンにも負けないコクがあり、シナモンロール、ナッツ系やキャラメリゼを施した、芳ばしさを楽しむパンや焼き菓子との相性は抜群です。

今は、抹茶スイーツ、ペットボトル入りの緑茶など、手軽に日本茶を味わう手段はたくさんありますが、当店では茶葉を急須で淹れる楽しみ方も大切に伝えていきたいと考えています。店舗には喫茶室「嘉木」を併設し、お客様に玉露や煎茶を淹れる・抹茶を点てるところから楽しんでいただけますし、おいしいお茶の淹れ方や「きき茶」を体験するワークショップなども随時行っています。また、茶葉は急須に1回分の少量パッケージや三角ティーバッグ入りも取り揃え、お茶をおいしく淹れることにとことんこだわった、オリジナルの急須なども提案しています。日々の生活の中で、ちょっとひと手間かけて、豊かなお茶の時間を持つ、そのお手伝いができれば、と思っております。丸の内仲通りにある店舗に、是非お立ち寄りください。

画面奥が喫茶室「嘉木」。
店内にはセミナールームも設けてあり、お茶を「買う」「味わう」「学ぶ」ことができます
煎茶・玉露のラインアップ

店舗情報

店舗外観写真
店名
一保堂茶舗 東京丸の内店
住所
東京都千代田区丸の内3-1-1 国際ビル1F
TEL
03-6212-0202
営業時間
11:00~19:00
定休日
年末年始
URL
http://www.ippodo-tea.co.jp/

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