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個性派ぞろいのドーナツの人気店

ドーナツは、私たちにとって最も身近なスイーツの1つ。今回は、ドーナツ生地のおいしさを追求し、「圧倒的バリエーション」「北海道産」「ヴィーガン」「食材を生かしきる」といった、その店ならではのテーマやこだわりがある、人気店のドーナツをご紹介します。

I’m donut? 渋谷店
(アイムドーナツ)

福岡発の人気ベーカリー「アマムダコタン」が手がけるドーナツ専門店の2号店。9種類以上の生地からつくられた約80種類のドーナツが勢揃い。具材を溢れんばかりにはさんだ惣菜系ドーナツや、リベイクしたサステナドーナツもあり、ほかにはないドーナツをラインアップしています。

I’m donut? 渋谷店(アイムドーナツ)

住所
東京都渋谷区渋谷2-9-1
電話
非公開
営業時間
11:00~完売次第閉店
定休日
不定休
渋谷駅から徒歩8分

選ぶのも楽しみ!とろける新食感のドーナツをはじめ80種類

9種類以上の生地から多彩なドーナツのバリエーションが展開されます

青山通りに面した店舗はガラス張りで、ドーナツづくりの様子が外からも伺えます。工房とひと続きになった売り場には、開店時間には約80種類がフルラインアップ。店名を冠した生ドーナツの「I‘m donut?」をはじめ、もちろんすべてがドーナツ。エリアマネージャーの岩本紫さんにお話を伺いました。
「看板商品『I‘m donut?』は、兄弟店のベーカリー『アマムダコタン』で大人気となった新食感の生ドーナツです。ベーカリー店舗では1日に製造できる数が限られ、これを楽しみにご来店されたのに購入できないお客様がたくさんいらして、『それならばドーナツに特化した店をつくろう!』と生まれたのがドーナツ専門店『I‘m donut?』です。2号店となる当店では製造のキャパを拡大して、さらにいろいろな種類のドーナツを楽しんでいただけます」(岩本さん)。

「I‘m donut?」205円(税込)

シュガーをまぶした丸くて素朴な見た目の「I‘m donut?」。食べてみるともちっとしつつも口の中でとろけるような食感に「これってドーナツ?」という驚きが生まれます。
「加水をギリギリまで高めたブリオッシュ生地につなぎとして、窯でじっくりローストしたカボチャを練り込んでいます。揚げ油にはオーガニックショートニングを使用。高温で一気に揚げることで、外皮は薄く、中は水分を保ってツヤッっとした質感、やわらかくフシュッと口溶ける独特の食感をつくりだしています」(岩本さん)。
生地の中に粗くつぶした皮付きカボチャがところどころに姿を見せるのも楽しいところ。カボチャ入りのブリオッシュ生地は、このほか「焼きフレンチクルーラー」に使用しています。

ディスプレイにも遊び心を満載
中にクリームなどを詰めた菓子パン生地のドーナツ

ドーナツの生地は、ベーカリー発ならではの多彩なパン生地を使用。いずれも国産小麦粉数種をブレンドし、加水率は高めで前日仕込み、低温長時間発酵でしっとり、もちっとした食感が特長です。オールドファッション生地も含めて、9種類以上の生地をアイテムに合わせて使い分けています。
また、油で揚げるタイプの他、ベイクドドーナツメーカ―で焼きあげた焼きドーナツ、ドーナツをリベイクした「サステナドーナツ」があります。プライスカードの左角に使用生地またはタイプを色分けして表示して、お客様が80種類の中から選ぶ時のヒントにもなっています。

プライスカードに「BRIOCHE」と表示されているのは、卵黄をたくさん使ったオリジナルの卵ブリオッシュ生地を使ったアイテム。つなぎにはクリームチーズを入れて、サクッと歯切れよく、軽い食感を出しています。ジューシーなフルーツをたっぷり入れた「フルーツ」や、卵サラダや明太子&たまごのフィリングを詰めた惣菜系もあります。

「焼きフレンチクルーラー」281円

甘いドーナツにも惣菜系にも幅広く使われているのが菓子パン生地。プライスカードには「PLAIN」と表示されています。プレーン・チョコ・抹茶生地があり、さまざまなグレーズがけやトッピングでバリエーションを展開。メープル風味と生ハムの甘じょっぱさを楽しめる「メープルプロシュート」や「アンチョビチーズ」など惣菜系も人気です。
「SPICY」はスパイスを効かせた生地で、油分としてイタリアの「ンドゥイヤ」というサラミに使われる豚の背脂と唐辛子のペーストを練り込んでいます。ふんわりとした生地全体からスパイスが香り立ちます。
スパイシー生地のドーナツは、「黒ゴマバンバンジー」や「ポッサム」などエスニックテイストのサンドにも使われています。

プライスカードの左角に使用生地またはドーナツのタイプが表示されています
「スパイシー」270円(税込)

たっぷりの具材をはさんだサンドや「サステナドーナツ」も人気

フランスパン生地を使用したドーナツは、惣菜系のサンドにぴったり。アマムダコタンで大人気の、自家製サルシッチャ(生ソーセージ)と紫キャベツのラぺをふんだんにサンドした「ダコタンバーガー」のドーナツバージョンは「I’m burger?」。このほか、色とりどりの具材を満載したサンドがずらりと並びます。

上段は具材たっぷりのドーナツのサンドイッチ、下段はプレスドーナツ
リュスティック生地の「生ハムオリーブ」421円(税込)

北海道産小麦100%のもちもち食感の「リュスティック」生地は、黒ゴマやあおさを練り込んだものや、明太子を塗った「明太ドーナツ」「生ハムオリーブ」などに。さらに、自家製あんこと練乳バターをサンドしたアイテムも人気です。「あんこピスタチオ」は、黒ゴマリュスティックのドーナツにあんことピスタチオ練乳がたっぷり。

ロスパンを生かすために、アマムダコタンで始めた取り組みが「サステナブレッド」。同店でも「サステナドーナツ」という形で取り入れています。
「当店のドーナツは水分量が多め。とくに『I’m donut?』や卵ブリオッシュ生地は、限界まで加水率を上げているため、大きさに比してずっしり重く、形を保ちづらいという面があります。ギリギリを攻めることで生み出している食感なので、ある程度のロスが出ることもいたしかたない部分も。形が崩れてしまったドーナツをひと手間かけてよみがえらせるのが『ドーナツアマン』などのサステナドーナツです」(岩本さん)。

「ドーナツアマン」は、ハニーバターを塗りこんでフルーツなどをドーナツの中にも上にもあしらってリベイクしたもの。オレンジ、焼きりんご、焼き芋などがあり、オレンジスライスやリンゴの断面フォルムも食欲をそそります。「ハニードーナツ」はブリオッシュ生地のドーナツをカリカリにキャラメリゼしています。
惣菜系サステナドーナツも充実。トロトロのオムレツを分厚くサンドした「オムレツ」やナポリタンをオムレツで包んでサンドした「ナポリタンオムレツ」などは、鮮やかな卵色の断面を魅せるつくりに。プレスドーナツは、焼きドーナツのマシンでリベイクしたドーナツです。

左はサステナドーナツの「ドーナツアマン 焼きリンゴ」443円(税込)
「オムレツ」(左)248円と「ナポリタンオムレツ」270円(各税込)

ほかにも、オールドファッション生地やスペルト小麦100%の生地でつくるドーナツもあり、複数の生地を適材適所に使い分けてつくりあげています。
「アマムダコタンは、よく『パンのテーマパーク』と称されますが、当店はまさに『ドーナツのテーマパーク』。食べておいしいと感じていただくことはもちろんですが、お店に来て、目の前でドーナツがつくられる様子を見ていただき、どれにしようかワクワクしながら迷う時間もぜひ楽しんでいただきたいです」(岩本さん)。

HIGUMA Doughnuts 学芸大学本店
(ヒグマドーナッツ)

学芸大学本店のほか、表参道、池袋に店舗があるドーナッツ専門店。北海道産の原材料にこだわり、生地本来のおいしさと軽い食感が特長のドーナッツは、定番8種類にイートイン限定、季節限定、アレンジメニューなどをラインアップ。北海道産の牛肉と自家製バンズのハンバーガーや北海道産豚肉とスパイスだけでつくる自家製のソーセージなども楽しめます。

HIGUMA Doughnuts(ヒグマドーナッツ)

住所
東京都目黒区鷹番2-8-21
電話
03-5734-1308
営業時間
10:00〜20:00 ※売り切れ次第終了
定休日
水曜
学芸大学駅から徒歩3分

北海道産の素材を使った手づくりのドーナッツ

北海道産の素材を生かしたドーナッツ。店頭でこまめに揚げる、できたてのおいしさも魅力です。
オーナーの春日井順さん

北海道に生まれ育ったオーナーの春日井順さんは、本業はデザインやブランディングの会社経営。北海道にはよい食材がたくさんあるのに、アピール不足もあって地元の景気は振るわないまま。少しでも故郷の役に立ちたいと、自ら北海道の食のブランディングを手がけることを決意したそう。
「北海道では、とくに小麦、牛乳、バター、砂糖など、スイーツ原材料が豊かにそろいます。それでひらめいたのが学生時代にカナダ留学中に出会った街のコーヒーとドーナッツのスタンド。街の人たちがドーナッツ片手に一息つける街のハブになるような店をつくれるといいな、と考えました。老若男女誰からも愛され、親しみやすいドーナッツにはその可能性があると思ったのです。

なので、素材は北海道産のものを使うと最初から決まっていて、そこからどうやったらおいしいドーナッツがつくれるのか、試行錯誤の末、ふんわりとやさしい食感のヒグマドーナッツができあがりました」(春日井さん)。

当初は青山ファーマーズマーケットやフェス会場など屋外でのイベント出店からスタート。仕込んだ生地を一次発酵、分割成形した後に冷凍し、販売当日に解凍後、ほどよく二次発酵させたものから揚げていきます。
「大規模なフェスだと、1日に千何百個という数になります。手づくりの生地をイベント会場に運び、発酵の加減を見ながらベストなタイミングで次々と揚げていく。こんな面倒なことをやっている店は、世界中探しても恐らくほかにはないと思います。その時々で異なるコンディションのもと、常にベストな状態で揚げたてドーナッツをお客様に楽しんでいただくためのノウハウが積み重なっていきました」(春日井さん)。
店舗を構えた今も、ドーナッツを揚げる鍋には特大サイズのスキレットを使い、グレーズをかけるアイテム以外は作り置きはせず、なるべくこまめに揚げて、できたてを提供することにこだわっています。

「オールドファッション」280円(税込)
「チョコレートディッピン」360円(税込)

イースト発酵生地の「プレーン」は、何もつけずに北海道産の素材そのもののおいしさをダイレクトに伝えるドーナッツです。
「生地に加える砂糖の甘さも控えめで、私自身もそうですが、プレーンがいちばん好き!とおっしゃる常連さんは多いです」(春日井さん)。

生地そのもののおいしさが魅力の「プレーン」260円(税込)
イートイン限定で楽しめる「ハニーマスカルポーネ」340円(税込)

ベースとなるプレーンに、北海道産てん菜糖をまぶした「シュガー」、十勝・幕別産の無農薬の黒豆でつくるきな粉をまぶした「黒豆塩きな粉」、仏ヴァローナ社のチョコ&北海道の生クリームを合わせてかけた「チョコレートディッピン」。穴のない丸いタイプにたっぷりとラズベリージャムを後詰めした「ラズベリー」などが定番のラインアップ。蜂蜜を混ぜた北海道マスカルポーネチーズをプレーンにディップした「ハニーマスカルポーネ」は、チーズが溶けやすいのでイートイン限定です。

7月の期間限定冷やしドーナッツ「ココナッツ」430円(税込)

また、国産レモンが出回る季節限定で登場するのが「リモンチェッロ」。レモンリキュールと無農薬レモン入りの甘酸っぱいグレーズがさわやかです。このほか、毎月の限定ドーナッツもあり、暑い季節には、冷やしておいしい「クリームチーズシトロン」や「ココナッツ」などが月替わりで登場しました。「ココナッツ」は、フワフワのココナッツムース、コクのあるココナッツミルクジャム、食感が楽しい焼きココナッツをトリプルでドーナッツにサンド。ココナッツミルクたっぷりのグレーズをかけ、さらに追いココナッツとしてココナッツファイン、香ばしいココナッツフレークをのせて、まさにココナッツ尽くしの贅沢なドーナッツです。
「今は月に1種類のシーズンドーナッツを出していますが、今後はアイテム数を増やしていきたいと考えています」(春日井さん)。

アレンジメニューも楽しめます

1個1個手作業で成形していきます

商店街に面した店頭でドーナッツを揚げています。店内は通路をはさんで客席とキッチンが奥まで続きます。ドーナッツ生地を仕込む様子を眺めながら、できたてのドーナッツにほっこり。
「このライブ感も楽しんでほしいです」と春日井さん。

イーストドーナッツの成形は、分割した生地を丸く平たく伸ばし、ドーナッツのホールはペットボトルのキャップで抜いています。いろいろ試してみた中で、穴の大きさも使い勝手もこれが最適だったそう。抜いた穴の生地も無駄にせず、「ポップドーナッツ」として販売。カップ入りで、シュガー・シナモンシュガー・黒豆塩きな粉の3つのテイストが楽しめます。
オールドファッションも1個分ずつ分割した生地を手作業でドーナッツ形につくっていきます。

「フレンチドーナツ」950円(税込)

ドーナッツを使ったアレンジメニューも魅力です。フレンチトーストよりもさらにリッチな味わいの「フレンチドーナッツ」は、揚げたドーナッツを1晩卵液につけて、バターを溶かしたスキレットに並べてオーブンで焼きあげたもの。
「HIGUMAソフト」は、北海道産牛乳のおいしさを凝縮した濃厚なソフトクリームに、プレーンドーナッツを添えています。ひんやりミルキーなソフトクリームと甘さ控えめのドーナッツの相性は抜群です。

北海道産小麦数種を特別にブレンドした小麦粉や、牛乳、バター、砂糖など、北海道の素材を厳選して1つ1つ手づくりしている自慢のドーナッツ。お土産にも好評で、店舗では定番ドーナッツ6種をオリジナルのボックスに入れた「HIGUMAセット」を販売しています。
そして、最近では冷凍生地の通販をスタート。おうちでいつでも揚げたてを楽しむことができます。
「うちのドーナッツ、生地がおいしいから油で揚げるのはもちろん、オーブンで焼いてもおいしいんです」と春日井さん。

また、お店の常連さんからのオーダーで、結婚式用にオリジナルのドーナッツをつくったこともあるそう。
「オールドファッションにチョコレートをかけ、エディブルフラワーをあしらったもの数種類をお客様がご自身でドーナッツタワーなどにアレンジ。ウエディングケーキの代わりに使ってくださいました」(春日井さん)。
円満の象徴のような丸くてかわいらしいフォルム、みんなを笑顔にできるドーナッツは、そうした生かし方もあるようです。
「店舗で、おうちで、いろいろなシーンで楽しんでいただき、ドーナッツを通して皆さんに北海道産食材のすばらしさを知っていただけたらと願っています」(春日井さん)。

Universal Bakes Nicome
(ユニバーサルベイクス ニコメ)

世田谷代田の100%vegan(ヴィーガン)ベーカリー「Universal Bakes and Cafe(ユニバーサル ベイクス アンド カフェ)」による2号店で、店名の“Nicome(ニコメ)”とは2店舗目の意味です。本店と同様、ヴィーガン(肉や魚のほか、乳製品、卵、蜂蜜など動物性の食材を一切口にしない厳格な菜食主義)に対応したパンに加えて、焼き菓子とドーナツはNicomeだけが手がけています。

Universal Bakes Nicome(ユニバーサルベイクス ニコメ)

住所
東京都世田谷区北沢3-19-20 reload 2F
電話
03-6407-1021
営業時間
日曜、水曜〜土曜 8:30~18:00、
火曜 10:00〜16:00 ※売り切れ次第終了
定休日
月曜
下北沢駅東口から徒歩5分

3種類の生地でつくる100%veganのドーナツ

「全粒粉ドーナツ 小麦ブランプレーン」340円(税込)
ベイカーの丸山雄三さん

同店いちばんの特長は、販売するすべてのアイテムがヴィーガン対応であること。肉や乳製品、卵、蜂蜜など動物性のものは一切使わないのはもちろんのこと、甘味料はてん菜糖やメープルシロップなどを使用。ドーナツの揚げ油は米油を使用しています。ベイカーの丸山雄三さんにお話を伺いました。

「“ヴィーガン”と聞くと、なんだか難しそう!とか、固くて味気ないパンやお菓子?といったイメージを抱く方もいらっしゃるかもしれません。ですが、発想は全く逆で、私たちが何よりも大切にしているのは食べておいしいこと。

卵やバター、ミルクの香りや味わいはもちろん素晴らしいですが、植物性の素材を使うことで、小麦の香りや味わい、季節の果物のおいしさなどをより引き立てることもできます。おいしいものをつくろうと究めていったら、結果的にヴィーガンだった、という面もあるのです。そして、どんな素材が使われているかをいちいち気にしなくても、世界中の誰もが隔てなく一緒に同じ食を楽しめることがヴィーガンの本質です」(丸山さん)。

約40種類あるアイテムのうち、1/4ほどを占めるドーナツは、大きく分けるとふんわりした「全粒粉ドーナツ」、サクサク感も楽しめる「オールドファッションドーナツ」、ケーキタイプの「グルテンフリーのベイクドドーナツ」の3種類です。
全粒粉ドーナツの生地には豆乳やココナッツオイルを使い、フワッとやさしく口溶けのよい食感を大切にしています。

「水分量を1%変えるだけでも膨らみ方は変わってきますし、二次発酵はとくに大事。揚げたときの姿や食感、油の浸みこみ具合も発酵次第で変わるため、日々の天候などに合わせて微調整しています。今日のドーナツも満点の仕上がりです」(丸山さん)。
全粒粉ドーナツは、炒ったふすま粉、てん菜糖、塩をまぶした「小麦ブラン」、てん菜糖のグレーズをかけた「オリジナルグレーズド」「レモングレーズド」など定番4種類を揃えています。

全粒粉ドーナツのラインアップ
「オールドファッション チョコレート」380円(税込)

オールドファッションは、クッキー生地のザクっとした歯ごたえを強調したドーナツです。揚げ油に米油を使っているため、生地にじわっとにじむ油っこさはなく、香ばしさが加わります。シンプルな「プレーン」のほか、プレーンにヴィーガンのチョコレートをかけた「チョコレート」、自家製のキャラメルをかけてトッピングにローストアーモンドと塩をアクセントにあしらった「ソルティキャラメルアーモンド」が定番の3種類です。

「ツイストシュガードーナツ」360円

最近新しく加わったアイテムがイースト生地のツイストドーナツ。シンプルな「ツイストシュガードーナツ」は、てん菜糖をまぶしてシャリッとした食感、給食の揚げパンみたいに素朴で懐かしい味わいです。ツイストにひねって成形することで、生地のフワッとした食感に、こんがり揚がった表面のザク感のバランスも絶妙です。
ツイストドーナツは、このほかに「いちごミルク」もあります。てん菜糖の粉糖に、ココナッツミルクパウダーとフリーズドライいちごのパウダーをまぶして、口溶けよく滑らか、口の中にいちごミルクの味わいが広がるドーナツです。

見た目も華やかにデコレーション

アイシングで華やかにデコレーション

全粒粉ドーナツ、オールドファッションドーナツは、シンプルな定番のものが中心です。それに対して、アイシングなどでデコレーションを工夫しやすいのがベイクタイプのドーナツです。

「『グルテンフリーベイクドドーナツ』は、米粉にアーモンドプードル、隠し味として白あんを加えています。米粉はどうしてもパサつきやすいのですが、白あんで水分が保たれて、しっとりとした食感が生まれます」(丸山さん)。

定番の「抹茶きな粉」や自家製ラズベリージャムをたっぷり詰めた「ベリー」のほか、カラフルなアイシングやトッピングでデコレーションした季節限定も加わります。
暑い季節はどうしてもドーナツの売り上げが鈍りがちですが、シャリッとした食感のアイシングと、ミントカラーの自家製琥珀糖が涼しげな「チョコミント」や、マンゴーが香るトロピカルな「マンゴーパッション」は華やかなビジュアルがパッと目を惹きます。

「全粒粉ドーナツにピーナツアイスをサンドした『veganアイスサンド』も暑い季節のお楽しみ。シンプルで甘さも控えめなドーナツに自家製ピーナツペーストをふんだんに使った濃厚なアイスは相性も抜群です」(丸山さん)。

「グルテンフリーのベイクドドーナツ マンゴーパッション」400円(税込) ※現在は販売終了
「veganアイスサンド」500円(税込)※現在は販売終了

本店とNicomeは小田急線の1駅隣同士。食パン、バゲットなどの食事パン、クロワッサンなど基本的なアイテムはどちらの店舗にもありますが、本店は惣菜系が充実し、ドーナツと焼き菓子はNicomeだけで楽しめます。
「その日の気分やシーンに合わせて『今日は本店、明日はNicome』など、両方の店に通ってほしいな、というのがねらいです。ドーナツは老若男女問わず、どなたにも親しみやすく、いろんなシーンで楽しんでもらえるアイテム。うちで力を入れているコーヒーにもとても合うし、家事やお仕事の合間のちょっと一息入れるときや、やさしい甘さなので朝食にもおすすめです」(丸山さん)

ドーナツを目当てに来店されるお客様も多く、「おいしかったからお土産にしたい」というギフト需要も多いため、ギフトボックスを用意しています。
「『職場にヴィーガンの方がいるので』と買いに来てくださるお客様もいます。また、小麦、大豆、ナッツなどは使っていますが、乳製品、卵は一切使っていないため、乳・卵アレルギーの方にも喜ばれます。とはいえ、お客様の恐らく8割以上はヴィーガンではない人。私たちスタッフもほとんどが何でも食べる派で、動物性の素材を使ったパンやお菓子のおいしさも知っています。ですから、シンプルにそれを超えたおいしさを目指し、毎日食べても食べ飽きないものをつくっています。おいしいヴィーガン食が増えて、ヴィーガン対応の食べ物を手に取ることが当たり前になっていくといいな、と願っています」(丸山さん)。

「オールドファッション ソルティキャラメルアーモンド」380円(税込)
有料のギフトボックスも用意しています

RACINES DONUT & ICE CREAM
(ラシーヌ ドーナツ アンド アイスクリーム)

2021年9月オープン。レストラン「RACINES AOYAMA」店内に併設されたドーナツとアイスクリームのテイクアウト専門店。北青山の再開発で誕生した、緑に囲まれた複合施設の一角にあります。さまざまなフレーバーのドーナツが20~25種類ほど揃います。

RACINES DONUT & ICE CREAM(ラシーヌ ドーナツ アンド アイスクリーム)

住所
東京都港区北青山3-4-3 ののあおやま1階
電話
03-6384-5916
営業時間
営業時間:10:00~22:00
定休日
不定休
表参道駅から徒歩6分

産地直送の果物などを使ったグレーズで彩るドーナツも

手前から時計回りに「フレンチクルーラー バニラ」「ブルーベリー」「オールドファッション チョコレート」
RACINES AOYAMAスタッフの月井智也さん

カウンターにズラリと並ぶドーナツは、シンプルな生地の揚げ色に加えて、シュガーやココナッツ、カラーチョコスプレーなどのトッピング、色鮮やかなグレーズなど、アイテムごとにそれぞれ表情が違い、見ているだけで楽しくなります。

同店を手がけるGRIP SECONDは、ブーランジェリーを併設したフレンチビストロはじめ、さまざまなジャンル&スタイルの飲食店を展開しています。ドーナツの製造販売は、南池袋にある自家製パンとサラダのテイクアウト専門店「Racines Bread & Salad」で2021年からスタート。

生地からグレーズまで手づくりのドーナツ約25種類がラインアップに加わると、おいしくて見た目もかわいいと評判に。さらにセントラルキッチンを設け、現在は同店含めた複数の店舗でドーナツを販売しています。RACINES AOYAMAのスタッフ月井智也さんにお話を伺いました。

「私たちが大切にしているのは、街の人たちの日常に寄り添った食を提供し、居心地のいい場所をつくること。青山周辺は普段使いの食材を気軽に調達できるお店が少ないこともあり、モーニングからディナーまで営業するレストランにドーナツとアイスクリームのショップを併設しました」(月井さん)。

ドーナツのベースとなる生地はブリオッシュ、フレンチクルーラー、オールドファッションの3種類。卵、バターをふんだんに使ったブリオッシュ生地は、水を一切使用せず、牛乳、生クリームでつくるリッチなテイスト。ブーランジェリーの経験を生かし、季節に応じて発酵の加減を見極めてふんわりとやわらかな食感を生み出しています。
オールドファッションは、バターをたっぷり、米粉、強力粉を使うことにより、もちもちした食感に。素朴で食べ応えのあるオールドファッションに仕上げています。
フレンチクルーラーは、卵をたっぷりと使用。イースト発酵ではなく、卵の力でふんわりとさせる、シュークリームに近いエアリーな生地感です。「バニラ」「チョコ」「いちご」の3種類があります。

グレーズで華やかに彩られたドーナツの数々
オールドファッションは、「プレーン」「バニラ」「シナモンシュガー」「チョコ」の4種類

また、揚げ油は植物油にラードをブレンドし、カリっとした食感に仕上げています。
「セントラルキッチンでそれぞれの生地を揚げるところまでつくり、店舗のキッチンで産地から届けられる新鮮なフルーツを煮詰めてグレーズをつくっています。スタッフが1つ1つ手作業でグレーズをドーナツにかけ、トッピングなどの仕上げを施して店頭に並べています」(月井さん)。
オリジナルのグレーズは約10種類、中に詰めるカスタードなどのクリームは8種類ほどあり、トッピングなども組み合わせることで多彩なバリエーションが生まれます。

食材のロスをなくし、季節感を感じられるドーナツを

系列のブーランジェリーでもレストランでも、使う食材は野菜、果物、肉、魚すべて信頼のおける生産者さんから直接仕入れたもの。「始めに素材ありき」をモットーに、レシピに合わせて食材を手配するのではなく、生産者さんから届けられる旬の素材を無駄なく最大限に生かせるように、メニューを組み立てていくのがラシーヌの流儀です。そうすることで、食材のロスを極力なくすことにもつながります。

「ドーナツやアイスクリームを手がけるようになったきっかけの1つが、生産者さんが心を込めてつくった果物を生かしたい、という想いです。味はよくても形や大きさがふぞろいだったり、ちょっとした傷があったりで、市場価値は下がってしまう。そうしたB等級以下の果物が、コロナ禍でさらに行き場を失っていました。それらを活用して、ドーナツのグレーズやジャム、アイスクリームをつくることは、生産者のメリットにもなります。新鮮な旬のフルーツをふんだんに使うことで、お客様にはドーナツやアイスクリームで季節を感じていただくこともできます」(月井さん)。

たとえば、取材時の7月が旬真っ盛りのブルーベリー。トップにあしらう実は大粒のA品を使っていますが、グレーズにはB品、C品を使うことでコストは抑え、旬のブルーベリーの自然な色合いや香りはそのままに堪能していただけます。
また、人気のブリオッシュドーナツ「フジカワレモン」は、香川県観音寺市のフジカワ果樹園の無農薬レモンをグレーズやトッピングに使用しています。
「まだ青い状態の実が収穫される毎年9月中旬ごろからは、『フジカワグリーンレモン』として登場します。今年もレモンのシーズンが始まったんだな、と感じていただけるかと思います」(月井さん)。

ブリオッシュ生地に旬のブルーベリーが香る「ブルーべリー」350円(税込)
「フジカワレモン」290円(税込)

「コロナ禍の緊急事態宣言下でイートインの店舗の営業が厳しくなったときに、新たにテイクアウトのドーナツを手がけることは、スタッフの雇用を確保することにもつながりました。スタッフたちは、このおいしいドーナツがどうやったらもっともっとかわいらしく見えるか?と細かなところにまで気を配ってつくっています。手づくりのかわいらしいドーナツは、コロナ禍の制限が多くて気持ちもふさぎがちな中、お客様にも大変喜んでいただけたと思います」(月井さん)。

緑に囲まれたこの施設には、一般の集合住宅のほか、高齢者向け住宅、保育園などもあり、同店にもいろいろな世代の方が来店されます。おじいちゃんが孫と一緒のお散歩途中に、1個、2個買ってあげる風景などもよく見られるそう。フレーバーもいろいろなものを揃えて、お子様に人気の、カラフルな5色のチョコスプレーをかけたドーナツなどもあります。

また、包装は4個以上購入するとオリジナルのギフトボックスに。箱に描かれたドーナツのイラストで、箱を開ける前から「ドーナツだ♪」と期待が高まるデザインです。ギフト需要を喚起するには、パッケージのデザインも大切な要素と考えて、バレンタインのシーズンには、ふたの裏側にハートのイラストを描いた限定ボックスを用意しました。

中央は「チョコレート&5色のスプレーチョコ」330円(税込)
4個入り、6個入りのギフトボックスを用意

「レストランで培った料理の技術とブーランジェリーのパンづくりの技、そしてフルーツの天然のフレーバーが織りなす当店のドーナツには、人を幸せに、笑顔にする魅力があります。そのためにも、気軽に買える価格であることも大切にしています。この街に暮らす人たちの日常に寄り添い、街に根づいた店にしていきたいです」(月井さん)。

「ドーナツは人を笑顔にできる食べ物」。各店を訪れて、思わず笑みがこぼれるお気に入りを見つけてみてはいかがでしょうか。

※店舗情報及び商品価格は取材時点(2022年8月)のものです

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