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パン屋さんからのお知らせ

2016.01.11

わざわざ買いに行きたくなるパンを - MAISON FLEURIR

ようこそ!和歌山県紀の川市桃山町のMAISON FLEURIRへ。オーナーシェフの西 俊英です。私は、和歌山県紀の川生まれの紀の川育ち。大学を卒業後は、精密機械加工会社のプログラマーとして地元で働いていましたが、もともとものづくりや食べることに興味があったこともあり、東京への転居をきっかけにパン職人か菓子職人を目指すことを決意しました。 最初に門を叩いた東京・自由ヶ丘にあるルノートルのパン部門での修業を皮切りに、 神戸屋レストラン駒沢店では料理人として経験を積み、 二子玉川のブルディガラではワンランク上の上質なパンや焼菓子作りを学びました。 東京での修業時代に磨いた技術と積み重ねた経験の集大成として、2005年1月27日に「あら川の桃」として全国に知られる桃の産地である地元・和歌山県の紀の川市に、ブーランジェリー・フルリールをオープン。そして昨年2015年12月に店舗を改装し、MAISON FLEURIR(メゾン・フルリール)としてリニューアルオープンしました。 「フルリール」はフランス語で「花が咲く」という意味。オープン以来、「フルリール」の名の通り、咲き誇る花のように華やかで美しく、かつ、本物のおいしさにこだわったパンを追求し続けています。特に実家が桃農家ということもあって、桃の収穫期にあたる7月~8月上旬には、朝もぎの新鮮な「あら川の桃」を使った贅沢なパンやデニッシュ、コンフ […]

パン屋さんからのお知らせ

2016.01.08

パンづくりの幅を広げるため、フレンチ料理の技術を取得 - Boulangerie et café fiveran

人間に必要なのは「衣食住」です。衣類はとりあえず着られたらいい、住居も雨風がしのげれば十分。でも、食べるものが貧しければ心まで貧しくなります。実家はそれほど裕福ではなかったのですが、両親は食べることをおろそかにせず、ひもじい思いを決してすることはありませんでした。そういう環境から、いつかは“食”に携わる仕事をしたいと思うようになりました。大学では美術を学び、教職の道を考えた時期もありますが、卒業後はかねての思いから、京都のパン屋さんに就職しました。そこでパン作りのノウハウを4年間学び、その後はパン作りの幅を広げるために、フレンチの世界に飛び込みました。フランス料理の道を目指したのは、まだまだ日本はお米が主食で、パンは二の次、三の次。僕自身はパンを主食だと捉えているので、そうなるには惣菜パンや菓子パンをしっかり作れるようになろうと考えたからです。もちろん、フレンチの世界に入れば、パンのことは一切忘れて料理人になるぞという思いで、計6年ほど料理を学びました。その後も、どちらも忘れないように、パンと料理を交互に学んでいます。 当店は「ブランドブラン」という会社が母体です。社長や副社長を含め、立ち上げに関わった人間が5人いたので、「5人で走る」という意味で「ファイブラン」が店名に。ブランはフランス語でパンという意味があるので、RUNとBRANともじって、FIVERANという表記になっていま […]

ニッポンのブーランジェ

2016.01.04

カタネベーカリー 片根 大輔氏

東京・渋谷区。小田急線代々木上原駅の小さな商店街を抜け、閑静な住宅地を歩くこと10分。隠れ家のような小さなパン屋さんが見えてくる。美味しそうな香りに誘われ、行列の後ろに並ぶこと15分、ようやく店内に足を踏み入れる。3人入れば満杯の小さな売り場には約80種のパンがズラリと並ぶ。今日は何を買おうかと迷うだけで楽しい。ここが地元の人々に大人気のカタネベーカリーである。 オーナーの片根大輔、智子夫妻が、住み慣れたこの地にパン屋をオープンしたのが2002年。以来、近隣の人には「なくてはならないわが町のパン屋さん」として親しまれている。売り場面積3坪という対面販売の小さな店は、老若男女、行列が途切れることはない。 その日は小雨混じりの生憎の天気だったが、お客様は当たり前のように行列に並び、静かに自分の番を待つ。「お決まりですか?」スタッフの笑顔に促され、ショーケースを覗き込む客はどの顔も真剣そのもの。「オープン当初から独立するなら絶対対面販売にしたいと思っていました。その方がお客様と会話できるし、きちんとした状態でお渡しできますから」と片根シェフ。 バゲット、食パン、クロワッサン、あんパン、カレーパンなど毎日食べるパンが並ぶが、片根シェフの想いが詰まったパンはどれもが完成度が高く、ケース丸ごと買いたい気分になる。丁寧につくられたパン一つひとつを眺めているだけで至福のひととき、まさに3坪のパンの […]

おいしいニュース

2015.12.28

さいたまのベーグル専門店が初の「福袋」 店頭にない限定商品詰め合わせ

 南与野のベーグル専門店「HACHIHACHI BAGEL(ハチハチベーグル)」(さいたま市中央区鈴谷2、TEL 048-705-1588)は、来年の年始に初めて「ベーグル福袋」を販売する。  2014年7月にオープンした同店は、国産小麦と天然酵母を使った生地の手作りのベーグルを日替わりで約20種販売。近隣の住人や遠方から「ベーグルをこよなく愛する人」が日々買いに来る。「ベーグルに慣れると、普通のパンでは物足りなくなる」と同店の小宮山真実さん。  今回初めて販売する福袋は8個入り2,300円で、普段店頭販売していない限定商品が入っている。「当店一番人気の白玉あんこきなこをアレンジした『抹茶あんこ白玉きなこ』は入れる予定だが、それ以外は開けてからのお楽しみ」と小宮山さんはほほ笑む。  製造だけでなくメニュー開発も行う小宮山さんは「生地がシンプルなので、メニューは無限に考えられる」と話す。人気メニューは、「あんこ白玉きなこ」「黒ごまモチチーズ」「ダブルチョコクランチ」。  桜区から買いに来た女性客は「姉に教えてもらって来て以来、おいしかったので時々来る。車いすで買いに来られない母に時々『あんこ白玉きなこ』のベーグルをリクエストされる」と笑顔で語った。  販売は、店頭のほか通信販売も行う。生地に卵、バター、牛乳が入っていないので、冷凍しても「味がほとんど変わらない」ため、冷凍して配送する […]

おいしいニュース

2015.12.25

浜松に素材にこだわるパン店 イートインスペースではコーヒー無料提供も

 浜松・和合に12月11日、パン店「HINOMAISON BAKERY(ヒノメゾンベーカリー)」(浜松市中区和合町)がオープンした。  同店は、佐鳴台でビュッフェを提供する「燈乃maison(ヒノメゾン)」の系列店。非日常であるビュッフェとは違い、日常気軽に利用できる店舗を展開したいという考えからパン店を開いた。  店舗面積は約18坪。店内は白を基調とした清潔感あるデザインで、大きなガラス窓があり外から店内の様子を見ることができる。外には8席のテーブル席を用意し、買ったパンを食べることができる。コーヒーも無料提供する。  商品はデニッシュやクロワッサンを中心に約60種類を用意。「特選発酵バターのクロワッサン」(160円)には、北海道産の特選発酵バターを使用。水分量が低く乳脂肪が高いバターのためクリーミーな味わいだという。ブルーベリーやリンゴ、イチゴなど旬のフルーツを使用したデニッシュ(260~280円)にもクロワッサン生地を使う。  大きめにカットした牛肉を自家製カレーに煮込んだ「柔らか牛肉のカレーパン」(180円)やタマネギ、ジャガイモ、ホウレンソウなど旬の野菜を使用した「日替わりキッシュ」(160~200円)、チョコを練り込んだ丸い形の生地にホイップクリームを挟んだ「マカロン風チョコパン」(240円)なども提供する(価格は全て税別)。  「子どもからお年寄りまで幅広い方々に満足 […]

竹谷さんだから聞ける パン職人の理想と挑戦

2015.12.20

Aigues Vives(エグ・ヴィヴ) 丹野 隆善さんー前編

「竹谷さんだから聞けるパン職人の理想と挑戦」。今回は、北海道小樽市忍路の「Aigues Vives(エグ・ヴィヴ)」の丹野隆善さんにお話を伺いました。札幌から車で1時間ほど、国道から脇道に入った丘の上に「Aigues Vives(エグ・ヴィヴ)」はあります。決してアクセスが良いとは言えない場所ながら、お客様が続々と訪れる繁盛店。その訳を探るべく丹野さんの経歴、薪窯との出会い、2000年にお店がオープンしてから現在までの経験などから見えてくる「Aigues Vives(エグ・ヴィヴ)」の魅力に迫りました。 竹谷  本日はお忙しいところ、お時間いただきありがとうございます。 丹野  こちらこそありがとうございます。竹谷さんとの対談のお話をいただけるとは思いもしませんでした。 竹谷  まずは丹野さんの経歴についてお伺いしたいのですが、面白い経歴をおもちですよね?北海道大学の理学部を卒業されていると伺いました。そこからどのようにパン職人への道に進まれたのでしょう? 丹野  北海道大学理学部で地球物理を専攻しました。建築と迷ったのですが地球物理を選択。しかし勉強を始めてすぐに地球物理になじめない自分に気がつきました。ちょうどその頃、パンのおいしさに気がついたんです。食べるだけでなく、自分で本を買ってきてパン作りも始めました。元からパンを食べるのも好きだったのですが、作る楽しさを知ったことがパ […]

おいしいニュース

2015.12.19

ドンク、ジョアン、マリー・カトリーヌ、新年祝う「ガレット・デ・ロワ」を限定販売

 ドンクが手掛ける「ドンク」全国138 店をはじめ、「ジョアン」全国16店、「マリー・カトリーヌ」全国8店の各店頭で12月27日(日)、フランスの新年を祝う伝統菓子「ガレット・デ・ロワ」の期間限定販売を始める。  キリスト教の祝日「公現祭」に当たる1月6日に食べる祝い菓子「ガレット・デ・ロワ」。アーモンドクリーム入りのサクサクのパイ生地の中には「フェーヴ」という小さな陶器製の人形1粒が隠されているが、各店で展開する菓子にはフェーヴの代わりにアーモンドを使い、フェーヴは全て別添えにする。  「ドンク」の「ガレット・デ・ロワ」(直径20センチ=2,160円)には、フランスパン袋のデザインで知られるフランス人デザイナー、クロード・ヴァレンヌのイラストを描いたプレートタイプのオリジナルフェーヴが付く。  「ジョアン」の「ガレット・デ・ロワ」(直径20センチ=2,160円)には凱旋門とクロワッサンが、「マリー・カトリーヌ」の「ガレット・デ・ロワ」(直径15センチ=1,404円)には王冠をモチーフにした2種類のフェーヴ(いずれか1つ)が、それぞれ紙製の王冠と共に付く。販売期間は来年1月15日(金)まで。店頭では既に予約を受け付けている。  同社では通常の「ガレット・デ・ロワ」とは異なり、アンベルセというバターで生地を包み折り込む特別な製法で仕上げる「プレミアム ガレット・デ・ロワ」(直径20セ […]

おいしいニュース

2015.12.08

阪神梅田本店に「ブルースタードーナツ」 期間限定で関西初出店へ

 阪神梅田本店(大阪市北区梅田1)8階に来年1月27日、米国のドーナツ店「カムデンズ ブルースタードーナツ」が期間限定で出店する。  2012年に「ブルースタードーナツ」として、オレゴン州ポートランドで創業。3年間で「USA トゥデイ」「ニューヨーク・ポスト」の国内ドーナツ店10選に名が挙がるほどの人気店に成長した。今年4月には、日本1号店の「カムデンズ ブルースタードーナツ フレッドシーガル代官山店」(東京都渋谷区)を開業している。  人気の秘密はオリジナルレシピと厳選された原材料。仏の菓子パン「ブリオッシュ」の伝統的な作り方を採用しているほか、小麦粉、卵、牛乳、バターなどは栽培法や鮮度にもこだわる。甘みが抑えられ、バーボンやバジルを使うなどするため、「大人のドーナツ」とも呼ばれる。  阪神梅田本店では「ポートランドフェア」中の目玉企画として、催事場の10分の1程度に同店が出店する。生地から作る代官山店と違い、同店では砂糖を熱してグレーズを付ける最終工程のみ店内調理とする。イートインはないが、会場内に共有の立食用テーブルを設ける。  提供する商品は「ブルーベリーバーボンバジル」(410円)が代表的。オーガニックのブルーベリーをピューレ状にし、バジルとバーボンで香り付けしてある。そのほかに用意するドーナツは現在調整中。  同店宣伝広報部の山口未央さんは「地元で大人気のドーナツをいち […]

おいしいニュース

2015.11.26

「紀州梅バーガー」仕掛け人が開発秘話 和歌経文化センター第3弾で

 和歌山城近くのシェアキッチン「PLUG(プラグ)」(和歌山市万町)で11月21日、トークイベント「2年連続日本一 パンのカワ『紀州梅バーガー』仕掛人と食べる、カワのいろいろパン」が開催された。主催は、和歌山経済新聞(以下、和歌経)を運営するLoocal(ルーカル)。  同イベントは「和歌経文化センター」の第3弾。ゲストを招き毎回異なるテーマで読者とコミュニケーションを図るトークイベント。この日は24人が参加した。  ゲストスピーカーは「まるごと!?紀州梅バーガー」を販売する「カワ」(有田郡広川町)企画室の今西廣典さん。同社はパン職人の川良弘社長が1981年、故郷の湯浅町に「ヨーロッパのお菓子とパンの店 カワ」をオープンしたことに始まる。現在はパン専門店「パン工房カワ」を和歌山県内を中心に17店舗経営する。2011年に和歌山県農林水産部が発足した「紀州梅バーガー開発研究会」に参加し、和歌山県特産の梅を使ったパンを開発した。  今西さんはバーガーの開発について、「ウメの取り入れ方に苦戦した。パン生地に練り込んだり、ペーストにしたりと試行錯誤したがおいしくなかった。『ウメそのものの食感』が重要だと気付き、塩分を3分の1に押さえて甘みと酸味を生かした梅干しを丸ごとサンドした」と明かす。  完成したバーガーをご当地バーガーとして育てていきたいと考えた同社は、ご当地バーガーの祭典「とっとりバ […]

おいしいニュース

2015.11.13

和歌山・梅バーガー付きトークイベント 第3回和歌経文化センター

 南海電鉄和歌山市駅近くのシェアキッチンPLUG(和歌山市万町)で11月21日、和歌経文化センター「2年連続日本一 パンのカワ『紀州梅バーガー』仕掛人と食べる、カワのいろいろパン」を開催する。主催は和歌山経済新聞(以下、和歌経)を運営するLoocal(ルーカル)。  和歌経読者との交流企画「和歌経文化センター」の第3弾。当日は、メーンゲストに「とっとりバーガーフェスタ」で2連覇を果たした和歌山のご当地グルメ「まるごと!?紀州梅バーガー」を販売するパン店を経営する「カワ」(有田郡広川町広)の今西廣典さんを招く。聞き手は、取材を担当した川村望美記者。  6月末に集計した「和歌経上半期PVランキング」の上位記事の取材先からテーマを選定。2014年2月に掲載した「紀州梅バーガー」は数カ月にわたり読者の注目を集め、4位にランクインした。  イベントでは、梅バーガーの開発秘話やバーガーフェスの舞台裏、今後の展開などを同社企画室の管理主任を務める今西さんに迫る。編集部員が独断と偏見で選んだ同社のパンも紹介する。  川村記者は「梅干しとパンという組み合わせに戸惑ったが、実際に食べてみたら『これは確かに日本一かも』と納得した。和歌山産の食材のコラボレーションが絶妙。当日は紀州梅バーガーの試食会も開く。まだ食べことがない人はぜひ足を運んでいただければ」と呼び掛ける。  開催時間は18時~19時。参加費 […]

パンのテーブル

2015.11.08

ボリューム満点 ビジュアル系サンドイッチ

渋谷駅新南口から徒歩3分の明治通り沿いに「The Sandwich House 55」があります。店舗のデザインは、古きよきものを再発見して新しいムーブメントを生みだすNYブルックリンのイメージ。味と素材と伝統的なスタイルにこだわった55種類のサンドウィッチを提供しています。 THE SANDWICH HOUSE 55 (ザ サンドウィッチハウス フィフティファイブ) 住所:東京都渋谷区渋谷3-15-1 テルイチビル 1F 電話:03-3406-7355 営業時間:[平日]10:00~21:00/[土曜]10:00~20:00/ [日曜、祝日]11:00~17:00 定休日:なし 今でこそ、サンドウィッチはコンビニでも買えるお手軽食のイメージですが、日本では高度成長期の1970年頃にサンドウィッチブームが起こりました。当時のサンドウィッチは洋食メニューの1つとして丁寧につくられ、美しく盛りつけられたおしゃれな食べ物でした。同店では、洋食の経験豊富で当時をよく知る遠井さんと平良さん、ホテルフレンチのシェフを務めた佐藤さんの3シェフがタッグを組み、55種類のサンドウィッチを提供しています。2014年7月のオープンまでに1年以上の時間をかけて素材を選び、試作を重ねてメニューを練り上げていったそう。 その特長は、徹底して「素材からの手づくり」にこだわっている点です。「ローストビーフやロース […]

竹谷さんだから聞ける パン職人の理想と挑戦

2015.11.06

ブーランジェリー コシュカ 秋元 英樹さんー前編

「竹谷さんだから聞けるパン職人の理想と挑戦」、今回は東京都世田谷区の「ブーランジェリー コシュカ」のオーナーシェフ・秋元さんにお話を伺いました。秋元さんは6軒のパン屋さんで修業経験があり、それぞれタイプの違う師の元で働きました。そのことが秋元さんにとってどんなに大きなことだったのか、独立までの経緯、今後の課題、目標などを交えて語っていただきました。 竹谷  本日はよろしくお願いいたします。 秋元  こちらこそよろしくお願いします。パン業界に入ったばかりの頃は、竹谷さんとこうしてお話する機会をいただけるとは思っていませんでした。大変ありがたいです。 竹谷  早速ですが、パン職人になったきっかけを教えてください。 秋元  17歳の時にラーメン屋とパン屋でアルバイトをしていました。どちらになろうかと考え、もともとパンを食べることが好きだったのでパン屋を選びました。 竹谷  今までの経歴を教えてください。 秋元  どこで修業しようかと考えていたところ、知人の紹介で偶然にもJPB(Japan Professional Bakers)友の会の代表幹事も務め、当時はロイヤルパークホテルのシェフであった中村四郎次さんに出会いました。中村さんに勤め先として『ベッカライ シャラント』と『ベッカライ ブロートハイム』の2店舗を紹介していただきました。ところが、『ベッカライ ブロートハイム』は、修業開始ま […]

竹谷さんだから聞ける パン職人の理想と挑戦

2015.11.05

ブーランジェリー レカン 割田 健一さんー後編

竹谷  普段の生活のなかでパン作りに活かしていることはありますか? 割田  私は洋服が好きで、あるメイド イン ジャパンにこだわっているブランドの大ファ ンです。服の素材はもちろん紙袋に至るまで全てが日本で作られています。なぜ国産にこだわるのかという話をショップの店員と話したことがありました。そういった話の中から「なぜ国産小麦にこだわるのか」というパン屋にとっても重要なエスプリをもらうことはできますね。 竹谷  先ほどの話のなかで、美大を目指されていたと伺いました。職人さんに大切なのは、美意識の高さだと思います。割田さんは本当に職人の資質を十分に持っていると思います。 割田  そう言っていただけると大変ありがたいです。またパン作りに直結するわけではありませんが、友人たちとの交流も欠かせないですね。友人には異業種の人が多く、集まる時によく話すのが「中二で行こう!」という話です。中学二年生の頃は今よりも熱く、積極的で夢があったと思います。そういう気持ちを忘れずに行こうと思っています。 竹谷  いい仲間が周りにたくさんいるのですね。 今後の目標・夢を教えてください。 割田  「稼げるパン職人」でありたいですね。それはもちろん金銭的な話しもありますが、「割田のパンは旨い」と言ってもらえることが第一です。 竹谷  試食をさせていただきましたが、どれもみんな美味しかったです。それにひとつひとつ […]

竹谷さんだから聞ける パン職人の理想と挑戦

2015.11.04

ブーランジェリー・フリアンド 谷口 佳典さんー後編

竹谷  パン作りで一番大切にしていることはなんですか?また現在お店で販売しているパンの種類は何種類ですか? 谷口  料理と一緒に食べて邪魔をしないパンを提供できるように心がけています。パンの種類は、約140種類です。2カ月に1度新商品を出し、売れ筋を残しています。 竹谷  特におすすめの商品を教えてください。 谷口  「バゲット・ペイザンヌ」をぜひ味わってほしいですね。夙川という場所柄もありますが、バゲットは人気商品ですね。 竹谷  バゲットのおすすめの食べ方はありますか? 谷口  パンは食事の器だと思っています。西洋文化の食は油脂に旨みを求めます。ただ唯一バゲットは粉の旨みを味わうものです。なのでパンの味をたっぷり楽しんでいただけるよう、無塩バターやオリーブオイルなどでシンプルに食べて頂きたいですね。 竹谷  最終的にはどんなお店を目指していますか? 谷口  嗜好品としてのパンではなく、朝ご飯にはパンというように普段から食べていただけるパンを提供していくことが私のパン作りのコンセプトになっています。月並みの言葉になってしまいますが、「みんなが買いに来てくれるパン屋さん」になるといいですね。味、商品力、商品提供力など全てを強化していきたいと思っています。 竹谷  商品力は難しいですよね。味や品質だけではないですよ。そしてこの「だけではない」という部分のウエイトが今、大きくなっていま […]

竹谷さんだから聞ける パン職人の理想と挑戦

2015.11.04

ベッカライ徳多朗 徳永久美子さんー後編

徳永  その病気を患う前のことですが、「ロデヴ」との出会いは鮮烈でした。 竹谷  初めて食べた時どんな風に思いましたか? 徳永  久しぶりに胸がときめきました!作るのはとても難しいという話も聞いていたのですが、やってみたいという気持ちが強かったですね。 竹谷  「ロデヴ」に関しては久美子さんが仕込みからやっているのですか? 徳永  はい。今までは主人が仕込み、私は成形・窯という役割分担がありました。そのため私は仕込みというポジションをやったことがなかったんです。自分で仕込んで成形し、焼くという全ての工程をやってみたいと思っていたところに「ロデヴ」と出会ったのです。 竹谷  最高の出会いでしたね。やはりロデヴは難しいですか? 徳永  やり始めは本当に仕込みが楽しくて仕方なかったですね。ただやはり迷ったり、悩んだり試行錯誤の連続で大変な部分も多かったです。ちょっとした温度の違いでもまったく味が変わってしまいます。その日の分量や温度などを記入しておき、次に仕込む時はペンの色を変えて記録。そうすることで比較・検討できます。今はまだロデヴの研究途中という感じですね。 竹谷  今、本を執筆されていると伺いましたが、どんな本になるか教えて頂けますか? 徳永  これで4冊目 […]

竹谷さんだから聞ける パン職人の理想と挑戦

2015.11.04

ブーランジェリー スドウ 須藤秀男さん・枝里子さんー後編

 日記のように日々の出来事をブログに書いて発信しています。オープン前から好きでやっていたのですが、最近は情報発信のツールとしても重要だと実感しています。「新商品ができました」とか、「○○個限定でこんな商品を作ってみました」とか。ブログでそう書くと、次の日には店の前に行列ができている。あまり動かなかった商品も、ブログで紹介することで注目度が高くなる。今は注目して欲しい商品を意識的に掲載することもあります。もちろんブログで紹介してお客様に来てもらう以上、いつも以上に気合を入れて、丁寧に、おいしいものをお出ししようと思っています。今の時代は、いい物を作っているだけじゃ売れない。どれだけおいしくても、自分から発信していかないと売れないんだと思います。楽しんで読んでくれる人がいるから続けているというのももちろんですが、情報発信のツールとしてブログは欠かせないものになっています。  焼き菓子は、買いやすさを意識しています。最初は別の棚に並べていたのですが、目に付く平台に並べるようになってから10倍くらい売れるようになりました。気軽に買ってもらえるようパッケージも簡単なものにし、買いやすい価格にしています。ジャムも自分たちで炊いています。正直、利益はほとんど出ません。ジャムは利益を出すものではなくパンやお菓子を楽しく食べてもらうためのツールだと考えています。ジャムでパンを食べる楽しさを知って、も […]

竹谷さんだから聞ける パン職人の理想と挑戦

2015.11.04

ル・プチメック 西山逸成さんー後編

西山  雑誌に『2日間熟成』とかいいように書いてもらうんですけど、バゲットを2日間置いてるのは、おいしさもさることながら、いかに楽するかでやってるんですよね。 竹谷  僕は、30年ぐらい前に、生地玉冷蔵(低温長時間発酵)をみんなにやってもらおうと思って、大々的な講習会やったんですよ。なぜ生地玉冷蔵、生地冷蔵がいいのか。そのきっかけは、日仏商事さんがドゥーコンを日本にはじめて輸入したこと。試作を行った厨房がたまたま日曜日が休みだったので、土曜日に仕込んで成形したものを48時間冷蔵して置き、月曜日にそれを焼いたんです。そしたら、見事に梨肌というか鮫肌。とんでもないフランスパンが焼けたんだけど、むちゃくちゃおいしかった。『顔は悪いけど、これおいしいよ』と。あとは顔直せばいいだけだから。それで、フランスパンも生地冷蔵すれば味はよくなると確信したんですよ。じゃ、顔を直すにはどうしたらいいのか。いちばん簡単なのは生地玉だよね。成形し直せば絶対直るんだから。24時間ぐらいなら顔のいいフランスパンを成形冷蔵でできる。 西山  クロワッサンのルセットだけは、店をオープンする前にかなり集めました。B&Cさんとか、辻調の本とか、うちの師匠のクロワッサン、ドミニク・ドゥーセさんのだとかを、並べて書き写しました。この人は卵が入ってて、この人は入ってない、この人は牛乳だけど、この人は水だとか。折り方も一覧作っ […]

竹谷さんだから聞ける パン職人の理想と挑戦

2015.11.04

ブレドール 橋本 宗茂さんー前編

竹谷  橋本さんが最初に勤められた葉山ボンジュールは、前の全パン連の会長だった猪狩さんの息子さんがはじめたパン屋さんですね。猪狩さんと大学の同級生だから、手伝ったということですね。 橋本  私はベーカリーでの修行経験がなかったのですが、スタートがいきなりチーフでした。ボンジュールではずっとカフェやレストランで、販売のマネージャーをやっていました。ある日いきなり「橋本君、悪いけど、工場をやってよ」と言われて、見よう見まねで始めました。スポットスポットで担当していたので、当時は仕込みから焼成まで通しでやったこともなかったぐらい。だから、とんでもないことを教えたこともあるかもしれませんね。種の熟成がどういうものかわからないで、「これでいいよ」と言い切っていたこともあった。(笑)。「それはちがう」と言われても、私が一番上だから、言い切ってしまうしかなかった。 竹谷  でも、今は本当にいいパンを焼いていますね。 橋本  ベーカリー講習会は行きました。パン学校が代々木にあった頃、講習会に出たり、竹谷さんのベーカリーフォーラムに参加したりとか。ただし、私は食べるのが好きだったので、自分で味見して、これうまくないなとか判断していました。 橋本  ボンジュールを辞めたときには、独立するとは一切言わなかった。でも2年ぐらい経ってから、昔からのお客さんが見つけてきてくださった。「ボンジュールの味が変わっ […]

竹谷さんだから聞ける パン職人の理想と挑戦

2015.11.04

ブレドール 橋本宗茂さんー後編

竹谷  ゴルフ場のお土産にパンを提案したのも橋本さんが初めてでしょう。 橋本  私は昔からゴルフをやりますが、家族に後ろめたくて、「おみやげ買って帰ろうかな」と思う。そこで葉山カントリークラブに交渉して、「パンの進物」を始めました。食パンと「ぶどうパン」を出しましたが、食パンというのは安い。1本600円。600円で買えるお土産なんてあまりない。600円で喜んでもらえるなら、こんないいことはない。100本とか150本とか注文が入りました。しかし、土日が忙しくなり、配達の時間に製造が間に合わなくて、断ってしまいました。葉山カントリーのマネージャーが、ゴルフ関係者の全国ミーティングで、『お土産でパンが売れる』と発言した。そこからパンをお土産にするゴルフ場が全国に出てきたようです。 竹谷  モーニングが大変人気で行列ができているということですが。 橋本  せっかくリテイルベーカリーで窯がすぐそばにあって、そこから焼きたてのパンが出ますので、「焼きたてのパンってこれだけ違うんだ」というのを味わってもらいたいと思って、モーニングを始めました。おかげさまで、1日60人、多いときは100人ぐらいお客さんが来ます。  食べ放題が「売り」ではなく、焼きたてのパンを満足いくまで食べてもらうことが、結果として食べ放題になっているだけ。お客さんによって食べる量はちがいますからね。それが、テレビに「食べ放題」 […]

竹谷さんだから聞ける パン職人の理想と挑戦

2015.11.04

ネモ・ベーカリー&カフェ 根本孝幸さんー後編

竹谷  スタッフの教育方針について教えて下さい。 根本  若いスタッフにも自分の包丁やスケッパーを持たせて、研ぐところから教えています。複数の店を展開するベーカリーに勤務していた時は、異なるミキサーを設置して「どのように使いこなすか」を考えさせ実践させました。自分で考え抜いたスタッフが、美味しいパンを焼いた時が一番嬉しいですね。 竹谷  スタッフに教えるだけでなく、自分自身で考えさせる訳ですね。 根本  スタッフは5年経験して、ようやく1人前です。終業後も本屋や市場調査で勉強するくらいの緊張感を持って、仕事に取り組む事が大事だと考えています。突然、先輩の代わりに経験していない業務を担当する場面もあるので、そうした時に備えてアドバイスを受けずに一人で出来るよう勉強しておかなければなりません。「教えてくれないから出来ません」ではなく、「先輩の手際を見て学んでおくべき」だと思います。私自身も教わった事が少なく、自分で試して身につけた事がほとんどなのです。 竹谷  商品構成をどのように考えていますか? 根本  年配の方が多い地域で、当初はハード系のパンが売れないのではないかと考えていました。しかし実際はそうではなく、「美味しいハード系のパンが近くの店で買えて嬉しい」との声を多くいただきました。「デパ地下などへ遠出しないと美味しいハード系のパンが買えなかったのが、自宅近くで買えるようになった […]

パンとお店と“私”のストーリー

2015.11.04

Boulangerie La Feuille Le Mois(ブランジュリー ラ・フイユ ル・モア) 店主 南野 綾さん

「ブランジュリー ラ・フイユ ル・モア」は、パリの可愛いパン屋さんをイメージして、パンの香りが漂うオープンキッチンになった木目調の優しい雰囲気のお店につくりました。この立地に決めたのは、店舗サイズなどの条件のほかに、近所に親しみやすい公園があったことも気に入ったからです。当店がある天満橋というところは、ビジネスビルと住宅マンションが混在した場所です。お客様がパンを求める目的は幅広いので、それらのニーズにバランスよくこたえられるよう、食事パンや惣菜パン、菓子パンなど種類豊富にそろえています。テーマは、パリジェンヌのように毎日食べたくなるパン。パンから旬を感じていただければと、季節限定パンも随時創作しています。 もともと私はパンとは縁のない業界の会社員をしていたのですが、あるとき、おいしいパン屋さんを紹介してもらったのをきっかけに、パンの世界に引き込まれていきました。そして、だんだん食べるだけではもの足りなくなり、「自分でもっとおいしいパンをつくりたい」と意識が変わっていきました。とはいえ、パン屋になる方法はわかりません。そこで思い切って会社を辞め、10年ほど働いていたのでその退職金で専門学校に行くことに。それから卒業後、肥後橋にあるパン屋で8年ほど修業しました。 大阪市内にある肥後橋というところは、お洒落なカフェやレストランが多く建ち並ぶ場所です。自分が独立するなんて考えてもいなかっ […]

パンとお店と“私”のストーリー

2015.11.04

キブプ(Qui veut peut)店主 木曽 計恵さん

「キブプ」は5歩も歩けば店内すべてのパンを手にとれるほど小さいお店ですが、素材の味わいを大切に、一つひとつ愛情込めて焼いています。自家製の天然酵母を使ったハード系のパン、数種類の食パン、旬の食材を使った総菜パンやお菓子パンなど、少量ながらバラエティ豊かになるよう取り揃えています。 私がパンづくりに初めてふれたのは小学生ぐらいの頃。祖母にパンづくりを教わり、生活の中でパンをつくっていました。日常的にパンやお菓子を手づくりする家庭で、子どもの頃の夢はケーキ屋さんになることでした。高校生の頃は朝食用の丸パンなど食事パンをよくつくっていて、母や妹が喜んで食べてくれるのが嬉しくて、せっせと焼いていたのを覚えています。私にとってパンづくりは趣味というより生活の一部。食事をつくるようにパンを焼いていました。そのせいか職業としてのパン屋は念頭になく、就いた職業は高校の教師でした。 転機となったのはパン教室の運営をめざし、思い切って教職を退き、パン屋で修行していた時、北九州からパンづくりを勉強に来ていた池上さん(写真左)と出会ったことでした。ちょうどその頃、私のパンを食べてくださっていた方々から、パン教室ではなくパン屋を開業することを強くすすめられていました。迷いながら池上さんを誘ったところ快諾を得ました。一人ではやる気にならなかったと思います。強い味方を得たことで、2012年5月に「キブプ」をオー […]

パンとお店と“私”のストーリー

2015.11.04

Boulangerie BARUC PLUS 店主 千阪 千津子さん

2012年4月末にオープンした「ブーランジェリー バリュック プリュス」は、JR西日本大久保駅より直結する明石ビブレ1階にあります。この辺りは子育て世代からお年寄りまで、幅広い世代の方が生活されている地域です。そのため、老若男女に楽しんでいただけるよう、ラインナップ豊富にパンを取り揃えています。 私がパン職人としてスタートしたのは某ベーカリーチェーン店のパートから。そもそもは自宅で始めたパンづくりにはまり、「どうせ働くならパン屋で」という興味本位からでした。職人といっても当時はサンドイッチなどを担当し、パン生地には触らせてももらえませんでした。しかし、一緒に働くのは専門学校などで学び、一流店で修行してきたパン職人たち。そこで無理をいって、仕事が終わって1時間ほどサポートという形で、パンづくりを基礎から教えていただくチャンスをもらったんです。お金にはなりませんが、タダでプロから教えてもらえるというのは本当にラッキーでした(笑)。 その後、2年ほどパートとして働きましたがお店は閉店。でも、同じ場所で違うパン屋がオープンするとわかり、新たにパートの面接を受けました。地の利を知った経験者ということもあり、めでたく合格。それからパートで働いたところ「社員にならないか」と声をかけられ、子どもが大きくなったこともあり、思い切って社員として働くようになりました。とはいえパン職人としての技術はまだま […]

パンとお店と“私”のストーリー

2015.11.04

Les pains favoris 店主 石原 純子さん

「レ パン ファボリ」は大阪市営地下鉄守口駅よりすぐ、守口市役所そばにある小さなベーカリーです。実はお店が建っているのは、我が家が代々お店を営んできた場所。喫茶店だった店を、母の代からパン職人を雇ってパン屋にしていました。その母は私が高校生のときに他界。その後、姉が喫茶店を営み、私は高校卒業後そこでアルバイトとしてサンドイッチなどを作っていました。 しかしながら、姉妹でなんとなくしていた商売はそれほど甘くはなく、お店を閉めることに。とはいえ、思い出溢れる土地を人に貸すのも売る気にもなれず、ずっとそのままにしていました。 お店を閉めた後、私はもともとパンが好きだったこともあり、パン屋にアルバイトへ行きました。そこでもサンドイッチを作っていたのですが、だんだんパンの魅力にはまっていき、母との思い出の場所で「パン屋さんをやろう」と決意。バイト先とは別のパン屋で社員として就職することができ、パン職人としての修業を始めました。 当初は5年すれば独立しようと考えていたのですが、しっかり技術を身に付けようとしていたら10年経っていました。いくつかのパン屋を経験するうちに、師匠と呼べる方との出会いもあり、とうとう2014年9月に当店をオープン!修行時代にハード系パンの美味しさに開眼したこともあり、私の大好きなハード系がやや多めですが、菓子パンや惣菜パンなどバリエーション豊富に常時50種類ほど取り揃 […]

パンとお店と“私”のストーリー

2015.11.04

boulangerie dodo(ドド) 店主 本行 多恵子さん

「ブーランジュリー ドド」は、閑静な住宅街にしっくり溶け込んだ小さなパン屋です。高校時代からの友人に手伝ってもらい、製造から販売まで普段は2人で、忙しいときは私の両親も手を貸してくれます。ハード系を中心に、食パン、フォカッチャ、あんぱんやクリームパン、ブリオッシュ生地の菓子パンなど、昼までに20種類ほどのパンを焼き上げ、午後からは翌日の生地7~8種の仕込みに取りかかる、という日々です。 私は、ホテル専門学校を卒業後、リゾートホテルで4年間、その後、北海道の牧場勤務を経て、ユーハイムに転職しました。パン職人として修業している5年間は、自分で店を持ちたいとは思ってもいなかったのですが、ユーハイムを退職し、先々のことを考えるうちに「自分で作ったパンを自分で売る」という選択肢が浮かび上がりました。1年間のフランス留学でボルドー、コルマール、モンペリエにて本場のパン作りを学び、帰国後は、パンの試作をしながらあちこちのイベントなどに出店。ゆっくり少しずつ準備を進めていきました。店の内装などは、なるべくコストをかけないように、できるところは自分で手がけ、2011年2月にオープン。今年でまる4年がたちました。 長時間発酵で生地を作っているため、失敗したらその日はもう作り直しができませんし、粉を混ぜてからが長い分、パンに対しての愛着もわきます。米粉のパンペイザンは朝に中種をつくり、夕方1時間ほどかけ […]

パンとお店と“私”のストーリー

2015.11.04

ベッカライ徳多朗(とくたろう)元石川店 店主 徳永 久美子さん

「ベッカライ徳多朗」は「近所のお客様が毎日買いに来てくれるパン屋」をめざして開業から25年。パンは全部で45種類ほどあります。そのまま食べてもおいしい食パンや、カルピスバターを使ったミルクフランス「ミルククリーム」のほか、最近では自家製のルヴァン種を使ったハード系も人気です。店内に開放感のあるカフェを併設し、焼きたてパンのほかパニーニやスープなどもお召し上がりいただけます。 私は、子どものころから料理をつくるのが大好きで、将来は料理の道に進もうと思い、まず栄養学を学んだ後、調理師専門学校で日本料理を専攻しました。そして、卒業を前にした1カ月間のヨーロッパを巡る旅の中で、パンと粉の文化に出会ったのです。地方ごとに風土や食べ物に合ったパンがあり、人々の生活に密着してこんなにも長く愛されている・・・その豊かさと奥深さに感動を覚えました。このとき、パンのことをもっと知りたいと、パン職人として修業することに決めたのです。 その後、修業先の職場で出会った夫とともに「ベッカライ徳多朗」を開業。自分で思っていたよりもずっと早く「パン屋」になりました。現在は、この「元石川店」を私が、もう1店舗の「Yotsubako(ヨツバコ)店」を夫が中心となって営んでいます。たった2人で始めた店は、2店舗合わせて総勢60名の大所帯になりました。若いスタッフたちと声をかけ合い、フォローし合って楽しく仕事をしています […]

パンとお店と“私”のストーリー

2015.11.04

est Panis(エストパニス) 店主 横森 あき子さん

「エストパニス」は、田園調布駅前の落ち着いた雰囲気の商店街を7分ほど歩いたところにある、グリーンの外装の小さな店。自家製のりんご酵母を使って、毎日パンを焼いています。 私は、「リッツ・エスコフィエ・フランス」料理学校でフレンチを学び、帰国後は、東京・南青山にて料理教室「fc-studio」を主宰していました。ところが、10年くらい前から、自家製酵母で作るパンの奥深さ・おもしろさにすっかりはまってしまったのです。シンプルな材料でメニューの可能性が無限に広がるパン作りは、高価な食材と複雑な調理法のフレンチとは対照的。りんご酵母が醸し出す、豊かでやさしい味わいをもっと大勢の方に知ってほしくて、2010年にこの店を始めました。 女性スタッフと2人で、店内奥のオープンキッチンでパンを作り、販売しているほか、パンと料理のレッスンも毎月開催しています。 りんご酵母は、りんご・水・砂糖で起こした酵母エキスに小麦粉と水を毎日かけ継ぎし、時間をかけて育てていく酵母種です。セーグル生地には、ライ麦粉をかけ継ぎしたライ麦酵母種を使っています。りんご以外にもいろいろな果物で酵母を起こしてみましたが、りんご酵母はハード系のパンに適していて、クラストはパリッとかたく、クラムはふんわり焼き上がります。やわらかなパンを焼いてもやわらかさを損なわず、いちばん幅広く使えます。 今使っている酵母は、かけ継ぎを繰り返して7 […]

パンとお店と“私”のストーリー

2015.11.04

pour-kur(プルクル) 店長 藤田 麻依さん

「プルクル」は、藤沢市辻堂にある「POURQUOI?(プルクワ)」とMr.ChildrenやMY LITTLE LOVERのプロデューサーとして知られる小林武史さんを中心とした株式会社KURKKU(クルック)の共同プロジェクトで誕生したパン屋です。代々木ゼミナール本部校の旧校舎跡地に建てられた新商業施設「代々木VILLAGE」内にあります。代々木駅から徒歩2分の利便性のいい場所です。 私は元々、趣味で焼いていたパン作りを「仕事にしたい!」と前職(空港のグランドスタッフ)を辞め、プルクワで4年近く修業させてもらいました。パン製造のひと通りの技術を習得したころに、「プルクル」の出店計画が持ち上がり、私が店長&シェフとして任命されました。 「プルクワ」で人気の石窯ピッツァやパ二―二、バゲット、クロワッサン、ベーグルなどのほか、焼き菓子や野菜をふんだんに使ったパンや卵・乳製品不使用のアレルギー対応のパンなど、店頭には70~80種類のパンが並びます。 心込めて焼いたパンをおいしく食べていただくためには、なるべく焼き立てをお出しすることはもちろん、すぐに食べるお客様には「温め直しましょうか」と声をかけるようにしています。そして、どんなにレジが混んできても、目の前のお客様にしっかり対応するよう、スタッフ全員で心がけています。 「プルクワ」の神田淳シェフから学んだことを生かし、「プルクワ」と同じ自 […]

パンとお店と“私”のストーリー

2015.11.04

パンステージ プロローグ 店長 加藤 智子さん

1999年にオープンした「パンステージ プロローグ」のコンセプトは、「わざわざ買いに行きたくなる店」。最寄駅から車で10分ほどの「わざわざ行きたくなる」立地にあり、250種類以上のパンをそろえるリテールベーカリーです。 プロローグがオープンする前、私はちょうど製パン専門学校を卒業して、働き先を探していました。大手のベーカリーよりも製パン作業を一通り学べる個人店を希望していたのですが、たまたまプロローグの従業員募集の張り紙を見て、アルバイトとして入店し、オーナーシェフ山本敬三の元で働きだしました。まずはサンドイッチ作りからスタートして、3年ほどで製パン工程を学びました。それから売り場に出るようになり、店長になったのは2007年です。 お客さんと接していて、満足してもらえたとわかる瞬間がいちばんうれしく思います。店頭には250種類のパンが並び、焼く回数を増やして、常に焼き立てをご提供するようにしています。私を含む販売スタッフは、お客さんが何を欲しているかを常によく見るようにしていて、店頭にない商品でもお客さんが希望すれば、作れるかどうか厨房に聞きにいきますし、商品があるときはすぐに持ってきます。せっかく来ていただいたお客さんをがっかりさせたくない、というのはスタッフ共通の思いですから。 すべてのパンに自家製発酵種を使用しています。愛工舎製作所の天然酵母発酵機「ルヴァン30」で、開店以来 […]